2018.04.03

8らしい家づくりの会2  ―完成見学会―

デザイン道


私にも、そして多くのご同業のみなさんに光明が差した、
「ブックカフェの家」のUA値クリアー。
そもそもPDOを始めて、「この家寒い」と指摘を受けたことはただの一度もありません。
毎年のように冬、北海道の北方住宅仕様研修を重ねてきたのです。
真冬、Tシャツ一枚でアイスを食べる国の方々の家です。
そこから学ぶ温熱仕様は軽井沢や八ヶ岳での建築に大いに取り入れてきました。

3月21日、お彼岸でありながら重たい大雪の降りそそいだ日。
会の皆さんとツアーを組んで完成建築の見学会を強行しました。
計算モデルとした「ブックカフェの家」も見ていただきましょう。

こんなに窓だらけ。
でも暖かい家。
おそるべきROW-Eガラスの性能、ということでしょうか。

中村@PDO

2018.03.27

8らしい家づくりの会1 ―UA値詳細計算術―

デザイン道



「八ヶ岳らしい家づくりを考える会」の発足は昨年の11月。
通称「8らしい会」です。
そもそもは「中村さんの建築は2020年施行の外皮性能省エネ基準にNGでは?」
という建築士会の長坂治さんからのショックな電話から始まります。
「勉強会を潤ちゃんの作業場で今夜やるから来るといですよ」とのこと。
まだまだ先のこととのんきに考えていましたが、どうやら正面から向き合う時機到来。

複雑な詳細計算の技術習得の勉強会です。
おかげさまで身につけることができました。
これを建材メーカー任せにすることは何としてもやりたくないことでした。

計算技術の習得のモデルとしたのは「ブックカフェの家」です。
窓がとても多い家。

それでも地域区分4、要求UA値は0.75W/㎡K以下。
計算結果は0.57W/㎡K! クリアーですよ。

中村@PDO

2018.02.11

場に立つ -時のデザイン-

デザイン道

敷地から浅間山が臨める林間の別荘地。
建築計画の相談をいただき対話を重ねています。あらためて土地を訪ねました。

美しい景観はその美しさを構成している要素がありその場の空間に線を引き内と外をつくる行為が建築でもあります。

一方でランドスケープデザインには「時のデザイン」という視点も大事です。流れを捉えて応答するパッシヴデザインのひとつ。

内側での営みと外側との関係性づくり。
閉じたり開いたりしながら変化していくありさま。自然はたくさんのことを教えてくれています。
意図を持って動きはじめ、意図を消していくプロセス。そこに生まれてくるものを愛おしむ気持ちがまた次の流れをつくりはじめます。

2018.01.08

土地探しから併走 ーお金の流れのデザインー

その他 デザイン道

進行中の仕事のブログや建築実績などをじっくり読み込んでいただき土地探しの段階でお問合せいただくことも多くなりました。

ランドスケープデザインや建築の視点で候補地についての所感をお伝えしています。
敷地や周辺環境の特性(良い点・悪い点)、建築手法やデザインでカバーできること、
全体予算のことも睨みながらすでにある植生や土地が潜在的にもつ力の生かし方などもアドバイスさせていただいています。

家づくりという土地購入も含めたプロジェクトの中で「お金の流れをデザイン」すること。
あるべき姿を共に描きながら対話を重ねていくプロセス。
PDOが大事にしていることです。

2017.12.31

ラ・コリーナ近江八幡 〜ランドスケープを学ぶ旅〜

デザイン道 森づくり



滋賀出張の帰りにたねやグループのラコリーナ近江八幡を訪れました。
今回が2度目、2年ぶりです。
イタリア語の「丘」という意味をもつラコリーナ。
八幡山から連なる丘が広がっています。

藤森先生が手がけるラコリーナは大きな意味での環境と応答しながら進化を遂げています。
“実り豊かな森の中で人と自然を繋げる”というコンセプト、
「食」と「建築」という分野の違いはあれどオーケストラPDOの目指すところでもあります。

「建築」が生まれる土壌に何を見ているか。
人の関係性をどう捉えているのか。
伏流水や季節の風など風景をつくる見えない要素があり、
人と人を結びつける「流れ」、時に分断もさせる「流れ」はそこには存在します。

土地と住まい手家族に流れているものを感じること。
家づくりはここからはじまっています。

「パッシヴデザイン」の奥深さ。
オーケストラのメンバーのセッションは2018年も続きます。

 

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