2024.10.01

剪定の裏技指南 ー木を騙すー



現場での打ち合わせに鈴木緑化土木の鈴木さんに来てもらいました。石や左官仕事も得意とする少し和のテイストを持つ庭づくりでは定評があります。 見積もりのための現場での測量や打ち合わせもひと通り終わり、話は樹木の剪定の話に・・・

街中では木が大きくなりすぎたり、隣地に枝がはみ出すのを抑えるために、このエリアとは違って定期的な剪定が必要となることも多いです。ただ、強く剪定しすぎると徒長枝(樹木の幹や太い枝から上に向かって真っ直ぐに長く太く伸びる枝)が出て、樹形を崩してしまうことが多々あります。
それを防ぐために剪定鋏で切るのではなく、指で枝を折ることをしているそうです。木が風雪等で枝が折れたと勘違いして、徒長枝を出すことなく剪定ができるとのこと。

手がけられた趣のある庭の剪定後の写真を見せてもらいましたが、モミジなどが自然な雰囲気で整えられていて見事でした。

2024.09.16

カントリーヘッジ  ー自然との境界線にー



風雨で落ちた枝や剪定の枝などを利用した低い木柵を「カントリーヘッジ」と呼びます。
ある程度の幅のある造りにすれば鹿よけにもなり、森と庭・森と畑など、自然との境界線と言えるでしょう。

写真は6年前にガーデナーの平井さんが「たからばこの家」の庭でつくったもの。自然のものだけを使用した、風景に馴染む柵です。生き物たちの棲家になったりもします。

法面の下につくる場合は少し溝を掘り、そこに枝や落ち葉を敷き詰めることにより、表流水を浸透させて
水が溜まるのを防ぐこともできます。将来的に庭木の剪定などお手入れで発生する枝や落ち葉などを使ってメンテナンスもできる優れものだと思います。

2024.09.07

ランドスケープデザイン ー共に未来の風景を観るー



東京と長野の二拠点居住をされているMさまから庭づくりの相談をいただき、金澤と一緒に敷地に赴きました。家はPDOの建築ではありません。伝統工法に関心あり、手刻みでの建築を手がけられている長野の工務店さんで建てられたようです。丁寧な仕事が感じられるよい家です。

ランドスケープデザインや造園植栽の仕事はPDOの家をメインで行っていますが、時期や内容によってお受けすることもあります。家もそうですが、価値観が共有できて、私たちが大事にしていることを一緒に実現できることが重要だと考えています。



敷地内や近隣の庭をご一緒にぐるりと見て回りながらイメージやお考えをお聞きします。つくり込んだ庭ではなく、自然な雰囲気で尚且つ適度に手入れがされているように感じる庭を希望されていますが、なかなか難しいことではあります。

ポイントは数年後の風景を共に描くことができるかどうか。共に観る力です。
自然や近隣、人との関係性も探りながら計画の検討を進めます。

2024.09.03

ウバユリ2



花の咲き終わったウバユリです。実の中には種子が入っており、秋以降に果実が裂けて、中の種が風で飛んでいきます。ひとつの実に500個前後の種があると言われています。

種から発芽(有性生殖)する場合と茎がうろこ状に変化した鱗茎から新しい鱗茎が生えて増える場合があります。いずれにしてもコントロールできない、自然任せのところがあります。植物を通して世界を見ていると自然に対して謙虚になれるものです。

2024.08.04

ウバユリ



うずまきスタジオへのアプローチ脇にあるウバユリが咲き始めています。山地の森林に自生するユリ科の多年草で、夏の時期に開花しお客様を迎えます。



デザインにはシークエンスという概念があります。「連続」「順序」という意味を持ちます。移動に伴う景色の変化をデザインする時に取り入れる手法の一つと言えるでしょうか。 ランドスケープは自然と時間の力を借りて成り立つことも多いのです。

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