2016.07.27

パッシブデザイン~受けとめる・受け流す

デザイン道 森づくり

047
うずまきスタジオの野草の葉。優れた撥水性をもっています。進化の過程で獲得してきたデザイン(かたち)です。
水玉が転がり落ちる時、表面についたゴミを一緒に取り込んで流し落とす「自浄作用」の機能を持ち、光合成効率を上げることに一役買っていると言われています。

顕微鏡で見た時の葉の表面形状に、その秘密があるのですが、ここにデザイナーの意図は存在しません。

住宅、別荘、保養所、研修施設、etc・・・ 人が介在する建築であること。
ここに、そのプロセスの中で建築家やデザイナーが果たすべき役割が示唆されていると感じています。

2016.07.09

石炉づくり

デザイン道

044
自然の中に暮らすと焚火をしたくなります。
直火に触れ合う経験の少ない都会人の憧れでもあるでしょう。
火を囲んで野外料理、談笑・・・楽しいことです。
そして庭掃除で出る枯葉、枝など燃やす場も必要です。
石炉があれば地面への類焼が防げます。

石炉は自分で造りましょう。
私もいくつも造りました。そして使ってみました。
用途に応じてさまざま考えられますが、
クッキング主体であれば石は地面から300は立ち上がっていた方が良いでしょう。
ただ、多くの場合庭掃除にも使いますから、その兼用型をご紹介しましょう。

ポイントは、
正面石を地面とそろえて据えること、水洗いできるように炉床をコンクリート平板敷きにすることでしょう。
なお、地面よりも低い炉床としてしまうと使いづらいです。
石は地域産を用いてください。でも河原などでの採取は禁止されていますからご注意!

2016.06.24

蝉―ガラス工芸品―

デザイン道

035
せぎの家」現場の玄関前に立てかけておいた板に、
朝はいなかった蝉が羽化を始めていました。

夜間に羽化し朝までに羽を乾かして飛び立つのが普通。
羽化を始めて飛び立てるまで10時間はかかると思います。
今は午後2時過ぎ・・・、大丈夫なんでしょうか。

それはそうとなんて美しい色!
アールヌーボーのガラス工芸品のようです。
トンボはじめ蝉やかげろう、様々な昆虫がモチーフになりました。
この透明感がありながらも乳白色、そして緑色・・・。
工芸品の創造の素となったのはやはり自然なんですね。

2016.06.13

ヨッ!工芸大工!

デザイン道

058

059
いかだ床のある家」ではコーナー出窓のサッシ取付をおこなっています。

すっきりとコーナーを見せるために難しい要求をしています。

複雑なサッシ枠同士を細い角材で納めます。

平林棟梁は現場で加工機を駆使し繋ぎ合せて製作してくれました。

見事です!

2016.06.01

たかがステップされどステップ

デザイン道

029
PDOの新たな挑戦のステージ、「MOLINOTH」プロジェクト。
その拠点となる群馬県みどり市の「こうもりテラス」はショールーム兼スタジオです。
主体となる樋口工務店は地元で3代つづく実力派です。
昨年からつくり続けて途中休止もあり、ようやく完成に近づきました。
今日は工務店代表に英一さんから「外ステップのデザインどうしましょう?」。
当初の計画ではこれはコンクリートでつくるスロープだったのです。
それは将来の楽しみでとっておいてまずは木でつくることとなりました。
こうしたどうにでもできてしまうことこそ重要なのです。
この外ステップはこの施設の導入口、一番最初に来訪者が触れる(足の裏で)ところ。
かといって凝りすぎたデザインは全体の流れを阻害してしまうでしょう。
「んー!」現場で私は悩みこんでしまいました。
そんなわけで持ち帰り検討です。

できました。「されどステップ」の製作図です。

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