2025.07.02

予算計画 ーお金の流れをデザインするー

デザイン道



ここ4〜5年、ウッドショックとコロナ禍を経て建築費は驚くほど高騰しています。
建築資材費、設備費、人件費など多岐にわたって上昇しています。

計画初期段階での予算配分や優先順位付けが重要ですし、自然とつながるコンパクトな家を意識することもサスティナブルデザインとって意味のあることです。

夢が膨らみどうしても建物規模は大きくなりがちです。自然が豊かな環境の中では、都会と違い外とつながる設計の工夫で数字以上に広がりのある空間に感じるものです。
また、一部屋根のかかったウッドデッキなどはアウトドアリビング、ダイニングとして、もう一つの部屋の役割を果たします。リゾートエリアならではの体験ができる空間が生まれます。

土地取得費を含めた建築事業全体の予算計画。
思い描いている暮らしのスタイルやこだわりを踏まえた予算配分と足るを知る設計が完成後の満足感の質を左右すると思います。

2025.06.19

引き立て合うインテリア

デザイン道


重奏の家が竣工して1年半が経ちました。
4月に植栽工事を終え、来月写真撮影の段取りとなっています。

1階南東部、日当たりの良い場所にアトリエがあります。
ステンドグラスの入ったアンティークドアを開けると、
制作現場の熱気の様なものに包まれていました。


床はヨーロピアンオークのフレンチヘリンボーン、
壁はFarrow&Ballのペイント仕上げと
シンプルながらもこだわりの素材が使われています。
無造作に置かれた作品や画材とも引き立て合うような関係性です。

時間を忘れ、制作に没頭できそうな空間です。

2025.05.02

設計相談 ープロジェクト始動ー

できごと デザイン道



東京からの移住を検討されているご夫妻。ちょうど1年前に安曇野エリアで土地探しをしている段階でお問い合わせをいただきました。
その後蓼科高原などの検討を経て、八ヶ岳の南麓で良い土地に巡り合うことができました。社屋とご自宅の計画になりますが、まずは社屋の設計からスタートです。
詳細は後々プロジェクトブログで発信していきますが、楽しみなプロジェクトがはじまります。

2025.04.25

解像度を上げていく ー対話のプロセスー

デザイン道



当たり前のことではありますが、自分が真に望んでいることがわからなければ、その実現を誰かに依頼することはできません。

様々なタイミングで建築の相談をいただく中で、「このような状況で相談させていただいてもいいのでしょうか?」と尋ねる方もいらっしゃいます。

誰かに相談するという行為は、その人の中で何かが生まれ、ゆっくりと起動しはじめた証ではないでしょうか。それは建築のイメージだったり、その土地での暮らしの形、心のあり様だったりします。おそらく正解というタイミングはないのでしょう。

心が動いたらまず行動してみる。
対話を重ねていくことで、ぼんやりしていたイメージの解像度が上がり、望んでいたものの形が見えてきます。

2025.03.30

ストックとしての建築 ーサステナブルデザインー

デザイン道

 



テーマに惹かれていま読んでいる本です。

サステナブルデザインの目的に一つに「廃棄物を減らす」ということがあります。短いサイクルでのスクラップアンドビルドはサステナブルではありません。

PDOが仕事をしているエリアは郊外というよりは高原・山岳エリアですが、同じような問題が起こっています。30年も経たず、取り壊される建物も多いのです。夏仕様の別荘など性能面で問題ありの場合は仕方のないケースもありますが、規模やデザインで顧客の需要を満たせずに解体されていく建物も少なからずあります。

4月1日からの法改正で、地域ごとに決められた省エネ性能を満たすことが義務化されて、これからつくられる建物は性能面では将来求められるニーズをある程度満たしていくことと思います。
するとより重要になってくるのはランドスケープも含めた建築のデザイン。単体ではなく、周辺の家屋や環境との関わりの中でデザインしていくことが、建築に関わる人たちの責務ではないでしょうか。

次世代にしっかり引き継がれる家、周辺環境をよくしていくような庭のデザイン。PDOがこれからもパートナーの方々と協働しながら実践していきたいことです。

123...39