赤坂にあるとらや本店を訪ねました。
建て替えによる3年間の休業期間を経て、去年10月にリニューアルオープンしています。
周囲のビルに比べてとても低く、円弧状の大屋根が特徴的です。
大屋根を支えるのがリズミカルに並んだスチールの架構です。
持ち出しになっているので屋根の下に柱がありません。
シンボリックな階段は安全性に配慮しながらも誘われるような魅力があります。
そしてふんだんに使われたヒノキがなんとも贅沢!
都市部の商業建築は少しでも床面積を広げようと考えますが、
この建物は建て替え前の9階建よりも小さい地下1階・地上4階建。
テナントスペースを設けて利益を得るよりも
純粋に和菓子屋としてのブランド発信に特化した形です。
上棟式の会席弁当でお世話になっているけろけろキッチンさん。
以前は中軽井沢の駅前にお店を構えていましたが、
今はそこから車で2~3分離れた森の中で営業をされています。
上棟式は棟上げのお祝いや工事の安全を祈願する儀式ですが、
大工さんへの労いの場でもあります。
季節の良い時は棟上げを終えたばかりの建物の中に座敷を作り、
大工さんを囲んでお弁当をいただくのも気持ちが良いです。
お店を訪ねると美味しそうな惣菜がずらり!
普段使いのお弁当・惣菜屋さんとしてもおすすめです。
薪ストーブは非日常的で見た目に楽しめる一方で、
眺めるだけではもったいないほどの暖房能力や実用性を備えています。
使えば使う程、相棒の様な頼もしい存在になっていきます。
薪ストーブ選びの入口は人それぞれ。
デザインから入るも良し、機能にこだわるも良しです。
ショールームに行って実物を見てみるのも良いですね。
薪ひとつとっても入る長さや入れ方が色々あることが分かります。
この日見たのは「クッキングストーブ」と呼ばれるタイプ。
オーブンと炉が別構造になっています。
イタリア製のドミノ(写真下)は炉内の炎が直接クックトップに向かうため熱効率が高く、
レストランなどプロの現場でも使われる本格的な一台です。
リング状の蓋を外せば直火が使え、中華鍋も置けます。(上段が炉、下段がオーブン)
一方、デンマーク製のノルン(写真下)はオーブンが上段にあります。
炎が目線に近い位置で楽しめるのも縦型デザインの良いところです。
また、天然石ですっぽりと覆われているので蓄熱効果が抜群です。
まずは薪ストーブに何を求めるか、
お気に入りの一台に出会うための第一歩です。
今年も紅葉の季節がやってきました。
各地で秋祭りなどが行われ賑わっていますね。
窓から見える景色も赤や黄色に変化し、
季節の移り変わりを感じます。
薪ストーブの炎や色づいた樹木を眺めながら
秋の夜長を楽しむのもこの時期ならではの過ごし方です。
リビング空間は家族が集まり
景色も楽しめる最も居心地の良い場所です。
そんな場の設えとしてソファベンチを造作しました。
ベンチや背もたれは大工工事、
クッションはオーナーご自慢のオーダー製です。
木の香り漂う空間に一体感ある設えです。
背面の本棚もまた違和感なく溶け込んでいます。