2020.07.01

豊かな軽井沢の自生種とともに

春の花が咲き、新緑の美しい5月。
昨年の春に引き渡しを終えた、既存の植生がとっても豊かなトレイルランの家
ご依頼をいただき、植生の調査とお庭作りのお手伝いをしてきました。

図鑑を見て笑うは私の相棒、三浦さん

敷地の中に、隣地から湧き出た水が流れ込む湿地があるこの土地では
様々な環境があるため、他に類を見ないほど豊かな植生が見られます。
この日確認した植物は、名前が不明なものを含め、52種類。
この中には外来種等のいわゆる雑草は含みません。
その中から、5月に見られた花を一部紹介します。

サクラソウ/Primula sieboldii

ルリソウ/Nihon krameri

ササバギンラン/Cephalanthera longibracteata

その後、何度も庭の手入れに伺いながら、毎回見つかる新しい種類の植物も
リストに加わり、現在およそ80種類になります。

自生種を守り、増やし、魅せる庭づくりを始めています。
今後少しずつ、ご報告していきたいと思います。

2020.06.09

マイヅルソウ – 伐採の横で

昨日から「玄の家」での伐採工事が始まりました。
工事の前日、日曜日。
私と、仕事のパートナーである三浦さん、二人の時間がとれたので
一緒に現場を訪れると、私には見えていなかったマイヅルソウを
三浦さんが見つけてくれました。
一度見つけると、それは敷地内の色々なところで、絨毯のように広がっています。


伐採工事当日。


大きな重機と手作業で、木を丁寧に1本1本切り倒していく横で
アカマツのふかふかの落ち葉の中にいたマイヅルソウを、ほんの一部ポットへ移しました。

不思議なもので、苗木を見つけようと思うと苗木ばかりが見え
山野草に気持ちを向けると山野草が見える。
一人でマイヅルソウを探しに行った時は、あんなにたくさんあったマイヅルソウが
木が倒れる大きな音にびくびくしていると、まったく見えてこないのです。
大切なものが見えるかどうかは、心次第なのかもしれません。

マイヅルソウ(舞鶴草)
Maianthemum dilatatum
キジカクシ科マイヅルソウ属
葉を2個広げた姿を鶴の舞う姿にたとえた和名。

2020.05.01

春の樹木植栽 まるざ屋根の家にて。

4月6日月曜日。
昨年からご相談いただいていた『まるざ屋根の家』の植栽工事を行いました。
重機2台、職人3名で、丸一日の作業です。

樹木の植栽と合わせて、既存の石で石炉も造作。

ランチタイムはデッキの特等席をおかりして。
天候に恵まれ、とても暖かい日でした。

石炉が完成。

頑張ってくれたおかげで少し早めに樹木もおおよそ植え終わり
ならば!ここも頼みたい!
と、まずは「こんなイメージにしてもらっていいですか?」と
都内から立会いに来てくださったご主人に簡単に説明し、確認しました。
「まかせるよ。」との一言いただき

当初小川を造る予定で残しておいた石を、雨水の集まる場所へ寄せてもらい

入り口付近はきれいに整地。景石を二つ残して

残りは自然でありながら、水辺を飛び石のように上を歩けるステップにしてもらいました。

さて、樹木の植栽は終わりましたが、庭づくりはここがスタートです。
この敷地の中には、色々な草花や苗木がおりまして
もう少し色々なものが芽を出し始めましたら
そこからまたどう風景を造っていくか、、、考えるとドキドキワクワクいたします。

2020.04.01

軽井沢にて植栽 春編


昨年からご依頼いただいていた植木の植栽工事は
秋に一部、目隠しのための植栽、カンボク、エゴノキなど合計8本を先に植え
残りをすべて先日の春分の日からスタートし、植栽してきました。

細川さんが「娘のようだ」と言う、長年手をかけてきた大きなモミジは
施主様にも場所と向きを、外と中から確認いただきながら
丁寧に新たな地に降ろされました。
横には同じ畑にいたシャクナゲも一緒です。



こちらは隣地の建物を隠す目的で植栽するため、室内から確認します。


うまく隠れました。


その他、たくさん植えた木をくぐるように、近くで愛でられるように
南側には浅間砂利の回遊路をつくりました。

木々の新芽が芽吹く頃には、建物とともに撮影会が予定されており
私もとても楽しみです。

スイングセラーの家

2020.03.27

春の切り戻し


昨日から、事務所周りの笹の切り戻しを始めました。
今きれいに切り戻すことで、これから新しい芽がきれいに生え揃います。

草花の切り戻し(剪定)作業は、晩秋と春に行うのがベストです。
秋に花後の姿が美しいものは冬の間は切らず、春まで残し、春先に切る。
秋に見苦しくなっているものは、秋に切り
春に枯葉が残っているようであればもう一度切る。
秋にできなかった場合は、春先までに切れば間に合います。

「森をお手本にした自然な庭は、手入れがいらないのでは?」と思われるかもしれませんが
人間の都合上、きれいな庭でありたい。
だから手入れは必要なのです。
またほったらかしでは性質の強い外来種が増え、勝ってしまうこともあります。


作業している横では、開花を始めたネコヤナギの花に
ニホンミツバチがにぎやかに飛び回っていました。

皆さんのお庭は、もう春の切り戻しは終わっていますか?

追記:
切り戻しビフォア・アフター(まだまだ終わらず…)

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