2020.08.18

裸地から林へ

7月のはじめ、トレイルランの家で樹木の植栽工事をしてきました。
建物を建てる際に、植物がすっかりなくなってしまった道路側の裸の土地へ
林をつくり、道から家が見えなくなるよう、あわせて41本の樹木を植えました。

樹木をひとつひとつ丁寧に降ろしたら、植え込み開始です。

まずは一番大きなカツラから。高さはこれで7mありますが、周囲の木が大きく
敷地も広いため、ちょうどよい大きさに見えます。

奥から手前へ、重機とともに移動しながら植えていきます。
配置は、新緑や紅葉時、木々の色が流れるような
自然な森をイメージしています。

また植える木は、最初からそこに居たかのように見えるよう
できるだけ自然な樹形のものを選んでいます。

そしてこちらが、ほぼ植え終わった時の写真です。
お隣から、林が続いているように仕上がりました。
今後は林から森へ。
敷地内で元々の植生が残る場所から、クロモジなどの小さな苗木や山野草を
この林の中へ移植していきます。
お子様とお友達が森を走り、獣道ができる日を夢見ております。

こちらは植栽前。景色がずいぶん変わりました。

2020.07.29

あさまやねの家と木々

昨年の春にお引渡しのあさまやねの家です。
その後、夏にご相談いただいてから、
今年の春に植栽の一期工事をさせていただきました。

まずはアスファルト工事の際に出た土の山を崩し
なだらかで自然な築山をつくります。
大まかに重機で土を動かしたあとは、手作業でイメージの地形に整えていきます。
限られた時間の中で頭の中にあるものを、職人と共に形にしていく作業は
実に難しく楽しいものです。地形を整えたあとは、いよいよ植栽作業にうつります。


トラックに山盛り積んできた木を、一つ一つ予定の配置におろしていきます。
この日にあわせ仕事を休んでくださった奥様のためにも
できるだけ一日目に配置を決めたいと、みんなで頑張りました。
植木の配置はどの木をどこにというイメージで図面に描きこみますが
実際に工事をする中で、まずは予定の位置に置いてみて、色々な場所や角度から確認し
配置を変更することがあります。

また木には顔があり、裏があります。
どこから一番その木を良く見たいか、どの角度が素敵か、職人も私も
1つ1つ木の周りをぐるぐる回りながら、一番いいところで決めていきます。
2日間、ご主人には石運びなど大変な作業を一緒に手伝っていただき
お茶の時間も一緒におしゃべり。
また石積みの間には、奥様が大好きな多肉植物を植えてくださいました。
お客様と共に創り、すばらしい仕上がりになりました。
来年の春は二期工事。たくさんの草花を植える予定です。

2020.07.07

種から苗へ

昨年冬に種を採種し、2月に蒔いたじいそぶがるてんのツルニンジン(別名:ジイソブ)
の種が発芽し、今はもうこんなに大きくなりましたので

雨の合間をみてポットへ植え替えました。

同じ敷地から種を採り、同じ日に蒔いたオトコエシも、こんなに大きくなりましたので

ポットへ移動していただきます。

そして6月26日の手入れの際にトレイルランの家で採種したルリソウの種を蒔きました。

採種し蒔いた種、そして苗は、すべて邸別に管理をしています。

その地のものはその地へ還す。
それは少し手間ではありますが、自然に寄り添った庭づくりの基本であり
その地域の美しい景色を守るために、大切なことでもあるように思います。

2020.07.01

豊かな軽井沢の自生種とともに

春の花が咲き、新緑の美しい5月。
昨年の春に引き渡しを終えた、既存の植生がとっても豊かなトレイルランの家
ご依頼をいただき、植生の調査とお庭作りのお手伝いをしてきました。

図鑑を見て笑うは私の相棒、三浦さん

敷地の中に、隣地から湧き出た水が流れ込む湿地があるこの土地では
様々な環境があるため、他に類を見ないほど豊かな植生が見られます。
この日確認した植物は、名前が不明なものを含め、52種類。
この中には外来種等のいわゆる雑草は含みません。
その中から、5月に見られた花を一部紹介します。

サクラソウ/Primula sieboldii

ルリソウ/Nihon krameri

ササバギンラン/Cephalanthera longibracteata

その後、何度も庭の手入れに伺いながら、毎回見つかる新しい種類の植物も
リストに加わり、現在およそ80種類になります。

自生種を守り、増やし、魅せる庭づくりを始めています。
今後少しずつ、ご報告していきたいと思います。

2020.06.09

マイヅルソウ – 伐採の横で

昨日から「玄の家」での伐採工事が始まりました。
工事の前日、日曜日。
私と、仕事のパートナーである三浦さん、二人の時間がとれたので
一緒に現場を訪れると、私には見えていなかったマイヅルソウを
三浦さんが見つけてくれました。
一度見つけると、それは敷地内の色々なところで、絨毯のように広がっています。


伐採工事当日。


大きな重機と手作業で、木を丁寧に1本1本切り倒していく横で
アカマツのふかふかの落ち葉の中にいたマイヅルソウを、ほんの一部ポットへ移しました。

不思議なもので、苗木を見つけようと思うと苗木ばかりが見え
山野草に気持ちを向けると山野草が見える。
一人でマイヅルソウを探しに行った時は、あんなにたくさんあったマイヅルソウが
木が倒れる大きな音にびくびくしていると、まったく見えてこないのです。
大切なものが見えるかどうかは、心次第なのかもしれません。

マイヅルソウ(舞鶴草)
Maianthemum dilatatum
キジカクシ科マイヅルソウ属
葉を2個広げた姿を鶴の舞う姿にたとえた和名。

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