2020.12.02
11月13日、27日。
二日かけてトレイルランの家へ、庭の冬支度をしに伺いました。
年内最後の手入れです。
今年は植生調査のみで手をつけてこなかったこの湿地スペースですが
来年はもう少し整えていくために
まずは今後あまり増えてもらいたくないススキとハンノキを、
できる限り根から抜きました。
この湿地には希少な植物がたくさんありますが、
その中にはハンノキの幼木もたくさんあり
それらが大きくなれば、湿地は暗くなり植生が変わってくると考えられるためです。
その後、良さそうな幼木は残しつつ、草刈り機で刈り
とにかく集めて運んで、集めて運んで、、
軽トラックに山積みして、いったい何往復したでしょう。
最後はさっぱりとした湿地をお客様も一緒にみんなで眺めて、
来年はここに小道が欲しいねーと話しながら、それぞれの頭の中で
素敵な小道を描いたのでした。
2020.12.01
10月2日。
いつものトレイルランの家での手入れの日に合わせて
近くの小学校のお友達が、学校に蝶を呼び育てるために
植物を掘りに来てくれました。
8月のゲンゴロウさんとの植生調査の日に来てくれたお友達が
先生と、用務員さんと、学校のお友達も連れてきてくれたのです。
事前に調べてあったレンゲツツジや、コクサギ、ヒヨドリバナなどを掘り上げて
用務員さんが乗ってきてくれた軽トラックに載せて
大きなレンゲツツジが赤いソリに乗っています^^
小学校へ移動し、みんなで一緒に植えました。
事前に用務員さんが穴をいくつか掘ってくれてあったものの
子供達には仕上がりのイメージがあって!
これはここ、これはこっち、形のいいものは見えるところに・・と
すいすいと場所が決まっていきます。
ヒヨドリバナ花壇もまあるい立ち上がり花壇にするなど
自由な発想に、私たちは本当にびっくり。
心豊かで楽しいお手伝いになりました。
来年の春が楽しみです。
2020.11.20
うずまきスタジオの完成後、何組かの住まい手の方々にも参加いただいて苗木の植樹を行いました。地域で採取したドングリやタネで地元のNPOがポット苗をつくり、植樹した数は1,000ポット以上にのぼります。
宮脇昭先生の混植密植の手法に習い1㎡に3~4本の様々な広葉樹を植えています。光を求める性質を利用し互いに競わせて成長を早める手法です。現在7年目に入ったところですが成長の早い桜や白樺はすでに樹高5~6メートルに達しスタジオまでの小道はグリーンベルトに沿った形になっています。
完成形を求めがちですがランドスケープデザインは時間のデザインとも言えます。勿論最初にしっかりと骨格となるデザインを描くことは重要です。
スピードを落としてみると反比例して記憶量が増えていき、四季の変化や年ごとの違いがたくさん感じられます。自然からの情報は暮らしを豊かにしてくれます。
2020.11.10
三浦さんと私で庭の手入れに伺っているトレイルランの家では
毎回手入れと同時に既存植物の植生調査も行っています。
8月には私たちが尊敬するゲンゴロウさんにも来ていただき
丸1日かけて植生調査を行いました。
ゲンゴロウさんとは、植物学者として活躍されている田中智(さとし)さんのこと。
通称 “ゲンゴロウ先生”です。
カラハナソウ
途中、近所の小学校で蝶について研究中のお友達も加わり
どうしたら学校に蝶が育つ環境を作れるか
軽井沢で蝶のために育てる食草は何がいいか
蝶の天敵についてなど、色々な話をしながらみんなで庭を散策しました。
「虫のことを知るためには、植物も知らないとね」
そう小さなお友達に話すゲンゴロウさんの言葉に、その逆もまただなと。
学びは永遠。小さい人との学びは、特に幸せです。
ギンヤンマ
コオニユリ
コバノカモメヅル
2020.09.24
今年鎮座100年を迎える明治神宮は、
日本のランドスケープ発祥の地と呼ばれています。
この森は昔からあったかのように錯覚しますが、
1920年の社殿竣工当時はマツを中心とした疎林でした。
そこに全国から集まった10万本の献木が植えられ、
植生の移り変わりによって現在の広葉樹の森になっています。
先人達の長期的な計画により今の森があり、
次世代に向けた森づくりもまた始まっています。