2020.02.05

種のはなし

年末に、ご相談いただいている土地を3件、軽井沢へ見に行きました。
なんと3件のうち、2件で豊かな植生を発見。
もう冬だというのに、オオバギボウシやコバギボウシ、キバナアキギリ
ユキザサ、サラシナショウマ、ギンラン、ツルニンジンなどなど。
山野草好きならヨダレがでそうなくらいの草花の群落が、冬の姿を見せてくれました。
春になればさらにより多くの種類が見つかるはずです。
こちらはオオバギボウシの種姿。

ご相談いただく方の土地では、こうして手をつける前から
豊かな植生が見られることが度々あります。
その草花は、買おうと思ってもなかなか手に入らず
また同じ名前の苗を買って植えたとしても、同じようには育ちません。
なぜなら、その土地に暮らす草花は、その土地に合った遺伝子を持っているのです。
これは樹木も同じです。

この草花たちを見てしまったら、これは守り増やしたい!と願わずにはいられません。
あわててツルヤへ封筒を買いに行き、種を採取し
1件のお客様にはこの種たちを見ていただきました。
これは森からのギフトであり、出会いです。

自然に沿った庭づくりは、在来の多くの命を支えます。
多様であることは豊かで美しい。
それを言葉なくとも暮らしの中で伝えてくれる庭は、私たちを森へとつなげ
子供にも大人にも豊かな心を与えてくれます。