15.10.05
敷地調査~原始人類のメッセージ
諏訪郡原村は八ヶ岳西麓のなかでも原始的趣を残します。強い冬風の通り道に沿う、森林地帯の敷地です。
境界線は変形しています。落ち着いて杭を確認していきます。姥ユリなど貴重な野草が群生しています。巨大な欅が3本もあります。どうやら敷地内のようです。南東に隣接して湧水が溜まる小さな池があります。日照、水はけを考慮すると、敷地内の一番高いエリアに建築することが有利です。
ところがそのエリアにこの巨大欅3本が堂々と・・・。樹齢にして数百年はあるでしょう。比較的低い高さから枝分かれしています。太古の人類が水田にしていた地域だったのでしょう。日照確保のために伐ったのだと思います。
そんなご神木の域にある欅様方を、伐ってまで人の住処を築くことが許されるはずがありません。
ここを終の棲家とし同時に鍼灸の治療院を併設する計画です。オーナーも枝はらい程度はともかくもちろん樹を活かすのが要望です。
計画はもちろん住まい手の幸せを実現するためのものですが、将来の人類への良きメッセージを残すという責務も課せられています。
中村@PDO