三隻の舟Ⅰ

三隻の舟Ⅰ

設計:中村大補

24.10.28

木工事すすむ



現場では木工事を進めています。外壁のグレーに見えるものはタイベックシルバー。 アルミニウムで輻射熱を反射し、夏涼しく、冬暖かい家を実現する透湿・防水・遮熱シートです。



細田@PDO

24.10.16

床暖房パイピング



蓄熱式の床暖房のパイピングを行っています。ヒートポンプ方式で温めた不凍液を床合板上に敷設したパイプで循環させます。



この後に打設するモルタルが蓄熱層となり、じんわり温まる快適な床暖房となります。完成すれば例年10月下旬くらいからゆるく稼働させることになるでしょう。

細田@PDO

24.10.04

斜面に沿うかたち ー3スキップー



現場は傾斜地、漂流水と伏流水のふたつの水の流れもあり、難しい設計要件です。その解としての斜面に沿う舟形のデザイン。



外観写真ではわかりにくいですが、ワークスペースゾーン・DKゾーン・寝室ゾーンの3つのフロアに分かれています。縦のつながりも生まれ、面白い空間になることでしょう。



細田@PDO

24.09.09

上棟打ち合わせ



上棟した現場に建主にお越しいただき、上棟時の打ち合わせを行いました。
外まわりの外壁色などは現場の空間でサンプルを見ていただきながら決定します。



合わせて今後の工事の安全等を祈願して建物隅をお神酒・洗い米・塩でお清めをしました。
これから本格的に木工事がはじまります。

細田@PDO

24.09.03

祝・上棟!

 

 


台風の影響で当初の建て方予定がずれ込みましたが、昨日無事に上棟しました。おめでとうございます。今週、屋根をまとめて現地で上棟打ち合わせを行います。


傾斜地に建つ設計難易度の高い建物です。

細田@PDO

24.08.06

プレカット ―機械は愚痴らない―

30年来私の設計した建築の基礎を引き受けてくれているNさんも、
はじめての経験だったという基礎。
その基礎にのる木造の建屋は、
力強く海原を行くこれまた軍艦(漁船)のようです。

柱梁一本一本の加工は、CAD図化が正確であれば、
ほとんどの部材は機械が自動加工してくれます。
私は自分で言うのもなんですが細かいです。
ミリ単位で寸法指定をします。
昔ながらの大工手刻みならつかみ合いのケンカになってしまうかも。
でもプレカット機械は・・・一切文句を言いません。

細工は流々。
上棟が楽しみでなりません。

中村@PDO

24.07.30

現場視察 ー基礎工事完了ー



現場のある別荘地は夏の工事休止期間に入っています。管理別荘地により期間の違いはありますが、概ね1ヶ月ほどは現場での工事が出来なくなります。

三隻の船の一隻目のプロジェクトがはじまり、基礎工事が完了している状況を建主に視察いただきました。休止期間明けの8月下旬には土台敷きを始め、9月上旬の上棟を目指しています。

次回の打ち合わせくらいから二隻目、三隻目の基本設計も始まります。ランドスケープデザインとして船団としての三隻の在り方を描きながら現場と同時並行で設計を進めていくことになります。

細田@PDO

24.07.19

基礎工事進む



伏流水が湧き出る中での基礎工事。脱型、埋め戻しが終わりました。この後、土間コンクリートの打設をして基礎工事完了です。



細田@PDO

24.07.04

まさに舟 —パッシヴデザイン―

水上からどしどし清水が湧き出てまさに水と格闘しながらの基礎工事です。
携わる職人たちはもう笑うしかない、という感じです。

地面の下にこのような流水があることは、
ここの植生、地質から読めていました。
ここに建つ建築は自然の流れに逆らうことなく、
受け入れて、いなす。
これは「まさに舟」。
パッシヴデザイン流です。

中村@PDO

24.06.27

難工事はじまる ー基礎工事着手ー



既存家屋の解体が終わり、基礎工事に着手しています。
事前に予測していた通り、数箇所から伏流水が湧き出ています。


導水工事や基礎の防水工事を念入りに行いながら基礎工事を進めていきます。

細田@PDO

24.06.05

地縄張り



既存家屋の解体工事が完了し、現地で地縄張りを行いました。
地盤調査の結果、良好な地層が確認されました。現設計の布基礎で着工に向けた段取りを進めていきます。

細田@PDO

24.03.11

外観模型 —舟—

土地傾斜は約2寸勾配。なので屋根も2寸勾配。
自然の中に建築をするにはルールがあります。
パッシヴデザインです。
中村だいすけ@PDO

24.03.08

インテリアパース —どこかレトロ感を―

オーナーが望んでいることは、管理別荘地の持つ独特のレトロ感を意識したいということ。
古びた感じのする板張りと赤レンガ・・・、新築然としてピカピカモダンは避けたい。
インテリアの構成もそんなことを意識したい。

この家は、オーナーの会社のスタッフが自然と触れ合いながら仕事をする場です。
普段は海の街。そこから標高1600mの森の中。

ウエットな自然を感じながら感性が触発されることを期待しています。
出来るだけそれに即したマテリアル構成をしたいと思います。

中村だいすけ@PDO

23.12.21

エレベーション —ひっそりと―

建て主が外観に望んだことは、
ひっそりと環境に溶け込むような佇まいと、
板とレンガを用いるということです。

板壁は一見耐久性に劣る材料と思われがちですが、
下地の防水張り、通気層がきちんと施工されていれば、
30年もすれば古いコートを脱ぎ捨てるようにして、
損傷なく張り替えすることができます。
(もちろんコストは積み立て必要ですが・・・)

きちんと水を捌く設計となっていれば
建物周囲に湿気が滞ることもないのです。

23.12.14

セクション —3スキップ―

約10分の2の地面勾配です。

エントランスデッキ、仕事スペースと、
リビングキッチン・水回りと、
寝室と、
3レベルのフロアがスキップする考えです。

それを10分の2寸勾配の片流れ屋根が覆います。

頂部には見渡し良いロフトとなります。

多雨、多雪、地面流水に抵抗せず受け流す
断面計画です。

中村@PDO

23.12.07

プラン —まるで舟—

自然の流れに対抗はしません。
それが快適な家であり耐久性の良い家となります。

まるで舟のような平面形のプランを考えました。
土地は約10分の2勾配もあり、
建築としては「急傾斜地」と言えます。

その傾斜に沿って、
寝室レベル、LDKレベル、仕事スペースレベルの
3フロアがスキップしている空間です。

男女6人が同時に寝食ともにし
大自然に触れて仕事に励む家です。

中村@PDO

23.12.01

サイトプランイメージ —水を分けて進む船—

この3敷地はとてもみずみずしい植生に恵まれていますが、
共通して表流水、伏流水にさらされています。

ここに建てられるべき建築はこの水に対抗するのではなく、
受け流すことを考えます。
まさに波を乗り越えて進む船のようでなければいけません。

W;ワーケーション棟・・・
建て主の社員が自然の中で仕事する家

R;レジデンス棟・・・
先代から受け継がれた山荘のイメージを大切にした家

G;ゲストハウス棟・・・仕事系、友人系を招く家

まずはワーケーション棟の計画、
工事を先行することになりました。

中村@PDO

23.11.25

既存調査—二つの流水—


スキー場からも近い雪の多いエリアです。
地面はかなり湿潤です。

3区画まとめての計画です。
既存の家屋はすべて取り壊すことになります。
調査をしました。

秋で多雨期でもないのにこのエリア全体に幾筋もの
表流水があります。
ところどころから湧水もしています。
伏流水も多い証拠です。
その水が家に向かって流れてきているようです。

既存家屋はどれもその流水を
受け止めるように建っていますので、
家の裏手はひどく湿気で傷んでいます。

新しく建築するにあたり、
快適で耐久性のある家にするために工夫します。

中村@PDO

23.11.20

三隻の舟Ⅰ



東急リゾートは蓼科の奥座敷ともいえる美しいエリアです。

古くからここで別荘として楽しんできた今のオーナーは、このレトロ感、不便感に大変満足されているようです。
ただ、かなり老朽化しているようです。

また、南隣家、東隣家が売りに出されました。そこでそれを買い取り、オーナーの家を中心にして、社員のワーケーションのため、ゲスト接待のための3棟を建て替えしようと計画しました。

それぞれに違う機能をもつ3棟は独立をしながらも関わりあう、そんなイメージをもってご相談に来られました。

中村@PDO