24.09.11
ふたつの表情 ー外観デザインー
山並みと田園風景が広がる景色に開いた北側の顔と玄関のある南側の顔。
北側は眺望のための大きな開口部を設けて、南側はハイサイドライトから光を取り入れつつ、道路からの視線を遮られるように窓の高さを工夫する。
まったく異なるふたつの表情をもつ建物。この敷地ならではのデザインです。
細田@PDO
設計:中村大補
24.09.11
山並みと田園風景が広がる景色に開いた北側の顔と玄関のある南側の顔。
北側は眺望のための大きな開口部を設けて、南側はハイサイドライトから光を取り入れつつ、道路からの視線を遮られるように窓の高さを工夫する。
まったく異なるふたつの表情をもつ建物。この敷地ならではのデザインです。
細田@PDO
24.09.04
現場は吹付断熱の工事が終わり、床暖房の蓄熱層のモルタルが打設されています。この中のパイピングされた管の中を温められた不凍液が流れることによって蓄熱層に熱が蓄えられ、フローリングやタイルからの輻射暖房によって家全体が暖められます。
既製品の床暖房パネル方式に比べてまろやかな暖房と言えるでしょうか。蓄熱層があることにより、ダイレクトに温めるのではなく、部屋の気温によって放熱量が多少調整されるのではないかと考えています。熱を多く貯めることができる、熱容量が大きいことがこの暖房の特徴です。
細田@PDO
24.08.20
お盆休みが明けて現場では木工事を進めています。壁はボード張りの下地が組まれ、床は蓄熱式暖房の配管のための桟木を施工しています。
並行して電気配線工事も進められ、この後水発砲のウレタン断熱材の吹き付け予定です。
細田@PDO
24.08.05
基礎配筋工事完了時に続き、住宅保証機構の2回目の検査が行われました。屋根工事が完了したタイミングでサッシ周りの防水処理や構造材の緊結金物が指定通りに取り付けられているかなど確認します。指摘事項はなしです。
細田@PDO
24.07.24
現場では木工事が順調に進み、サッシも取り付けられています。
2階は畳の部屋。座った時の視線の位置、見える景色を意識して連窓の窓の高さを決めています。北側の窓からは山並みと手前に広がる田園風景が一望できる部屋となります。
細田@PDO
24.07.15
梅雨の晴れ間に無事上棟し、外まわりをまとめています。ご夫妻にお越しいただき、上棟した現場を確認してもらいました。
棟梁、現場代人、PDOで工事中の安全と無事の完成を祈願してお神酒等でお清めをしました。
道路からの視線を隠しつつ、光を取り入れるための南側のハイサイドライト(壁面の高い位置の窓)が効果的です。
細
24.07.04
梅雨の合間をぬって建て方~上棟いたしました!
雨対策に厳重にラッピングしています。
北方向の大絶景に向かう家です。
なので北面なのに、あたかも南面のような表情をしています。
一方こちらは南面。
片流れ屋根デザインということもあり北面とはまるで違う表情です。
景色を取り込むというよりも高い窓から南陽を取り入れるための
合理的な形態となっています。
環境と生活に合理的な家です。
中村@PDO
24.06.29
土台敷きが終わり、建て方の時に作業スペースとなるフラットフォームができあがっています。床の下地となる24㎜の構造用合板が敷き詰められた状態で、風・地震などの水平荷重に対して耐力のある剛床です。
細田@PDO
24.06.12
養生期間を終え、型枠がバラされて埋め戻しを進めています。敷地は北側に向かって傾斜していますが、建主の要望で段差のないプラン。地形を読み取り、への字のプランで平らな部分に建物は配置されています。
この後、残りの埋め戻しを行い、今月末の建て方に向けて諸々準備を進めていきます。
細田@PDO
24.05.31
来月の建て方に向けてスタジオでプレカット打ち合わせを行いました。
設計者、現場代人、プレカット担当者と複数の目が入ることで、構造設計について練られていきます。
スムーズに上棟させるための重要な打ち合わせとなります。
細田@PDO
24.05.20
砕石パイル工事が完了して、基礎工事(ベタ基礎)を進めています。現場は配筋組みがほぼ完了した状況です。この後、住宅評価機構の配筋検査を受け、ベースコンクリートの打設へと進めます。
北側に広がる田園風景と山岳眺望がある素晴らしいロケーションです。
細田@PDO
24.05.10
確認済証も下りて地盤改良工事(砕石パイル)のための整地造成工事がはじまりました。
砕石パイル施工のために施工範囲をある程度水平に整える必要があります。
細田 @PDO
24.04.15
無事に工事契約も終わり、現地でご夫妻と土地のお清めを行いました。お神酒と洗い米、塩を用意し、工事の安全と思いの詰まった建物の完成を祈願しました。
塩まきの所作で、中村はソルトシェーカーと呼ばれた水戸泉のようにとお話ししますが、時代が違い知らない建主も多い昨今です。
選ばれた敷地はかつて縄文人が暮らしていたと思われる田んぼに隣接する丘陵地。北側には素晴らしい眺望が広がります。これから時間をかけてつくられる、WINTER GARDENが楽しみです。
細田@PDO
24.03.16
外観模型製作を通して設計者として検証するのは、
やはり形態のバランスでしょう。
バランスがとれた家は「かっこいい」「美しい」です。
インテリアパース同様に、ここで悪いものは、
出来上がりで良くなることは決してありません。
アプローチ道路から見て家はどう見えてくるか、
田園風景から遠望してどう見えるか、
玄関前からの顔はどうか、
窓の配置、大きさは良いか、
雨、雪の処理に問題ないか・・・・・・、
多くの検証ポイントを押さえます。
良し、となればオーナーに見ていただきます。
中村だいすけ@PDO
24.03.13
私自身が空間ボリュームを検討するため、
空間イメージをオーナーと共有するためにインテリアパースを作成します。
素材感や、陰影がありませんのでもしかしたら、
これで空間の良しあしを判断できるのは設計した私だけかも?
と最近思うこともあります。
この時点で狭く感じたり、かっこよくなければ、
仕上がりがそれ以上ということは決してありません。
とても重要な検討段階です。
空間は変化しながらも連続し、外部環境に抜けていきます。
なので、窓から見える風景は正確に現場撮影し、
はめ込むのです。
中村だいすけ@PDO
24.03.09
洋の東西を問わず、古来より屋根は切妻が基本です。
これは好みの問題でなく、
力学構造、水はけの合理性によるものでしょう。
軽井沢や山中湖村にように「片流れ屋根禁止」と
条例化している自治体もあるくらいです。
最近では、そうした旧態にこだわらないモダンな片流れ屋根が
増えてきました。
私もそうすることが敷地条件、生活条件に照らして、
合理的であるならば片流れ屋根デザインは良いともいます。
「ウインターガーデンの家」のオーナーは切妻屋根が好きではないとのこと。
雨、雪、日射取得、景観取り入れ・・・すべてに、
片流れ屋根とする合理性がある、
ということで外観デザインが決定されました。
中村だいすけ@PDO
24.03.06
一見するとこの断面デザインは奇妙です。
北方向(画面左)に床から天井までの開放的な窓、
絶景と北庭を楽しむ窓です。
南方向(画面右)に出窓、高窓です。
リビングの一面に設けた書斎から南庭を楽しむ出窓と、
南からの日射取得のための高窓です。
目的に応じた開口部のデザインはそのまま、
空間の形になります。
中村だいすけ@PDO
24.03.03
庇付きのカーポートからLDKゾーンに進むには、
エントランスの位置は2通り考えられます。
A案ではカーポートを西端に設けるもの。
これには問題があります。
プライベートゾーンに進むためには常にLDKゾーンを
通過する必要があります。
そこでB案です。
LDKゾーン、プライベートゾーンの間にエントランスを設ける案です。
カーポートも真ん中に配置します。
この家のエントランスは外部環境との緩衝地帯です。
「ウインターガーデン」も兼ねた空間です。
※ウインターガーデン;冬期でもグリーンを楽しむ温室のこと
そのエントランスの延長に、桟橋状にデッキを設け、
雄大な景色にはね出すとともに、北庭と関係できます。
B案の方向で決まりました。
中村だいすけ@PDO
24.02.29
北側へ大眺望がある、
ということはすなわち北風をもろに受け止める、
ということです。
かつての建築技術ならこれはかなり不利な条件です。
ところが近年の断熱、気密、暖房の仕様、技術の発達で、
北に向けて開放的にすることが可能になりました。
欧米では北庭を楽しむ住宅デザインは珍しくありません。
利点として、
窓を開放的にしても、まぶしい陽光にさらされることなく、
室内気候が穏やかにでき、制御もしやすいです。
庭の景色も南からの日に照らされるので美しいです。
景色が逆光ではないからです。
中村だいすけ@PDO
23.11.15
茅野市の縄文遺跡が数多く出土するエリアです。田んぼが広がる中にこんもりと丘状に森があります。その昔そこにも水を引いて田んぼにしていたと思われます。公図上には水路が敷地を横切っています。
こうした地形では多くの場合、その昔一帯を仕切る豪族の館が、さらにその昔は縄文人の居住地となっていた、そんなことを思わせます。
敷地の南方向は森となっていて、陽光はそれほどは期待できません。またさしたる眺望もありません。
北方向には広大な農地、とおく霧ヶ峰までも見通す、大眺望の丘です。
中村@PDO