燈の家

燈の家

設計:橋爪賢一

24.04.11

芋目地と馬目地


壁が仕上がるといよいよ完成が近いことを実感します。
自然光で木やタイルが照らされ優しく包み込まれるような空間に仕上がりました。

最近は大判タイルを多用するようになりました。
貼り方は大きく2種類あります。
どちらも建築用語ですが、目地を通す「芋目地」と目地を互い違いにする「馬目地」です。


キッチンは芋目地。
全体にシンプルですっきりとした印象です。


一方、浴室は馬目地。
こちらはタイルの印象が強くなります。

貼り方1つで印象が変わるのもタイルの面白いところです。

橋爪@PDO

24.03.27

タイル工事


引き渡しまであと1ヶ月、現場は仕上げ段階に入りました。

カーポートからステップを上がり、
エントランスまでの床にタイルを貼っています。

オーナーが選んだのはMARAZZIのチェッポディグレ。
豊かな表情を持ちつつ、周囲の素材とも良く馴染んでいます。

数枚タイルが貼られただけで場の空気が一変しました。
室内への期待感を高めるアプロ―チになりそうです。

橋爪@PDO

24.03.12

現場打ち合わせ



木工事の進む現場にお越しいただき、保留だったクロスやアクセント壁の塗装色の打ち合わせです。空間の中で設らえる家具の色なども考慮しながら決定いただきました。完成まであと1ヶ月半ほど、仕上げ工事が本格化していきます。

細田@PDO

24.02.15

ハイサイドライト



現場では木工事が順調に進み、天井の羽目板が張り上がっています。
ハイサイドライト(壁面の高い位置に取り付けた窓)からの光が効果的に室内に取り込まれています。高い角度からの採光で部屋の奥まで明るい空間にできます。

細田@PDO

24.01.11

足元から暖かく ―床暖房工事―



現場は火曜日が仕事始めでした。
まずは床暖房のパイピング作業から行います。

黄色い管の中を温められた不凍液が循環し、
フローリングやタイルへと熱を伝える仕組みです。
さらにその熱が壁や天井にも吸収され、
輻射熱となって体を芯から温めてくれます。

空気が汚れず、エアコンの風が苦手という方にもおすすめの暖房です。

橋爪@PDO

23.11.30

上棟打合せ


棟上げから2週間程経過しました。
空間が合板で覆われ室内の雰囲気が感じられるタイミングで打合せです。

色に関しておおよその共通イメージは持っていました。
ナチュラルで落ち着いたアースカラーです。
具体的にどう近づけ組み合わせていくか、サンプルを眺めながら検討します。


一部COAT塗装を取り入れます。
ネーミングが特徴的で愛着が湧きます。

橋爪@PDO

23.11.17

祝・上棟!


大工工事は建て方から始まります。
応援大工も駆け付けプレカットされた構造材が無事組み上がりました。
直線的ですっきりとした外観は潔く、平屋のため高さが抑えられているので威圧感もありません。


一方で室内に入ると天井高にメリハリがあり変化に富んでいます。
空間ボリュームの変化や視線の抜け、光の入り方など現場で感じながら、
現場でオーナーと仕様決定の打ち合わせを行います。

橋爪@PDO

23.11.02

基礎工事終盤 ―脱型―



日ごとに秋が深まってきました。
現場は2回目のコンクリート打ちが終わり、
掘り起こされていた土を埋め戻しています。

基礎工事完了と共に大工が現場に入り上棟を迎えます。
間もなく姿を現す建築空間に期待が高まります。

橋爪@PDO

23.10.25

軸組パース


現場は天候にも恵まれ順調に進んでいます。

プレカット業者から軸組パースが届きました。
柱や梁といった構造材を組んだ時のイメージです。

平屋らしいシンプルな構造は外観から威圧感を感じません。
内部空間は天井高にメリハリを持たせています。

プレカット打合せも無事終わり、加工を進めます。

橋爪@PDO

23.10.04

ダブルチェック ―配筋検査―


基礎の鉄筋が組み上がりました。
コンクリートを打設する前に図面通りに施工されているかチェックします。
PDOと第三者機関、それぞれの目で確認し写真記録を残します。

検査官は地元に住んでいる方でした。
エリアの事も熟知しており、季節の風向きや積雪量といったことを経験談として聞くことが出来ました。
次回の検査は構造金物と防水工事完了時となります。

橋爪@PDO

23.09.22

根伐り床確認 ―基礎工事着手―



重機で地面を掘るとその感触が操縦している本人に伝わります。
地盤調査で土質が良いことは分かっていましたが、
職人から「ここの土は硬いですね」と聞いた時にはやはり安心します。

今回、地表面から75cm~1m掘ったところで地盤強度が出ています。
傾斜地なので掘削に過不足のないよう、基礎に段差を設けながら掘り進めていきます。

大きな岩や障害物が出ることもなく、順調な滑り出しです。

橋爪@PDO

23.09.12

地鎮の儀 ―それぞれのストーリー―


工事金額がまとまり、いよいよ着工を迎えます。
敷地は新規に購入したものではなく、オーナーご家族が古くから大切にしてきた場所になります。
古家も既に解体され、新しい拠点が出来るのを待っています。

前面道路はかつて沢だったとお聞きしました。
長い年月を経て樹木も大きく育ちました。
建築にあたり伐採は避けられませんが、新たに植樹をして環境を更新していきます。

工事の安全を祈願しながら、
建物の四隅をお清めしていただきました。

橋爪@PDO

23.07.04

見積もり図読み合わせ



ショールームをいくつかまわっていただき、住設機器やタイルなどのマテリアル類もおおよそ固まってきました。それらを反映して詳細見積もりをするための見積もり図をまとめ、読み合わせを行いました。

まずは予算方針を決めるためのもので最終決定ではありませんが、こだわりの部分などは極力反映した上で見積もりを行います。

細田@PDO

23.06.07

インテリアパース ―視線の先に見えるもの―





インテリアパースは空間やマテリアルのイメージ共有に最適です。

平屋のメリットを活かした段差のない床により各部屋が繋がり、
適度に仕切られながら閉塞感のない空間構成となりました。

視線の先に見えるものは特に意識します。
外の景色やアクセントウォール、照明器具などを効果的に計画することで面積以上の広がりを感じたり、
アイストップによる演出効果が得られます。

橋爪@PDO

23.05.15

外観模型



条例により道路から建物まで10mのセットバックを要します。
十分に引きのあるアプローチのさらに奥は自然傾斜で地面が高くなっています。
手前に屋根付きのカーポートを設け、奥の高台に平屋の住居スペースを構える計画です。

住居とカーポートが片流れ屋根でシンプルに繋がり、
道路から見て威圧感のない外観となりました。
室内に入ると豊かな広がりも感じられることでしょう。

次はインテリアパースで内部空間の検討です!

橋爪@PDO

23.02.08

プレゼンテーション



「今年からプレゼンテーションは全員参加で行こう!」

基本的にオーナーとの打合せは設計担当と細田の2名で行いますが、
図面作業や植栽など、どのプロジェクトもPDO全員が関わっています。
顔合わせも兼ねて一同が集まる場を設けさせていただきました。

プラン内容はもちろん、性能のこと、庭のこと、暮らしのことなど、
様々な視点から意見やアイディアが出て有意義なプレゼンテーションになりました。

まずは間取りの確定に向けて打合せを重ねます。

橋爪@PDO

23.01.25

燈の家 ーとうのいえー


プランヒアリングの際、出来るだけオーナーのご自宅へ伺うようにしています。
建築に至る背景を知り、より深いところで価値感の共有が出来るからです。

「家具や照明が好きなのであまり造りこまずシンプルな家にしたい」

そんな要望に集約されるように、ご自宅は北欧の家具や照明、アンティーク家具を中心とした統一感あるインテリア空間でした。
特にダイニングまわりはペンダントライトの優しい光りに包まれ、いつまでもいたくなるような居心地の良さを感じました。

北欧の夏は夕方が長く、何時間もかけて夜へと移り変わります。
時間の経過に合わせて照明を1つ、また1つと点灯していくため、1つの空間に複数の照明器具が備え付けてあるのです。

オーナーの丁寧な暮らしを拝見し、新しい家もペンダントライトやスタンドライトといった重心の低い光に包まれるような空間がふさわしいと感じました。
安心感があり、外観からもそれが伝わるような平屋のイメージです。

橋爪@PDO