北庭の家

北庭の家

設計:橋爪賢一

23.09.07

結露対策 ―ベーパーバリア―


建物にとって湿気(結露)は大敵です。
特に壁の中や天井裏など目に見えない部分の結露は木材を腐らせたりカビの原因にもなり、
家の耐久性や性能を低下させることにも繋がります。

重要なのは室内の湿った空気を壁の中に入れないことです。
断熱工事の後、防湿気密シートを張ることで結露対策となります。

橋爪@PDO

23.08.21

断熱工事完了〜木工事再開


電気配線と断熱工事の間、室内の木工事をお休みしていましたが、
お盆明けから大工が戻っています。
断熱材が入る前と後ではやはり温熱環境が違います。


木部の塗装色も決まり、1枚1枚塗装してから張っていきます。

橋爪@PDO

23.07.26

明るい北庭



木工事が進み、リビングのコーナーサッシにガラスが入りました。
太陽の光を受けて、桜の木が力強く枝を広げています。

この季節は日中の日差しが強くなりますが、
北側の窓からは一日を通して安定した反射光が入ります。


吹き抜けの開放感を実感するのはしばらく先になりますが、
図面やパースを通してイメージはできています。
今後、徐々にイメージと現実が近づいていきます。

橋爪@PDO

23.07.16

決定の瞬間 ―上棟打合せ―



リビングのアクセントウォールはLDKの見せ場であるとともに、
オーナーにとって最大の悩みでもありました。
石、タイル、左官など数種類サンプルを取り寄せ、
ご自宅でしばらく眺めていただきましたが直感的に響くものがありませんでした。

上棟したばかりの現場で改めてサンプルを並べて検討再開。
徐々に空間イメージが高まってきた中、
ふと他の場所で提案しようと準備していた自然石にオーナーの目が止まりました。

「これがいい!」

即決でした。

1つ決まると他の素材も関連付けて決まっていきます。
オーナーらしいマテリアルが揃いました。

橋爪@PDO

23.07.12

防水・構造金物検査



梅雨時期にスタートした木工事ですが、
無事上棟を乗り切り、屋根と外壁の防水まで取ることが出来ました。
今後は天候の影響を受けずに作業を進められます。

サッシも付いたところで第三者機関による防水・構造金物検査を受けました。
防水のためのシートや構造金物にはそれぞれ決まった施工方法があります。
客観的な目で問題がないかチェックを受けます。

ひと通り現場を見て回り、無事合格をいただきました!
次は電気配線と断熱工事になります。

橋爪@PDO

23.06.27

祝・上棟!



梅雨の合間をぬって先週末に上棟しました。
現場では垂木掛け、野地合板張りを行い、屋根をまとめています。



細田@PDO

23.06.16

現場視察



基礎工事が完了した現場にご夫妻にお越しいただきました。
敷地から大量に産出した石を段差のあるところに並べていきます。



かなり大きい石もあり、大型のユンボーでの作業です。



大型重機を器用に扱い、夕方には予定していた作業をすべて終えました。
来週にはいよいよ建て方がはじまります。



細田@PDO

23.05.19

基礎工事終盤



敷地のすぐお隣りはキャンプ場です。
土地が広いので距離は離れていますがハイシーズンになると県外ナンバーの車で賑やかになります。
樹木の葉が生い茂り、改めてこの緑豊かな環境に魅了されます。

来月の上棟に期待が高まります!

橋爪@PDO

23.05.09

プレカット打合せ


基礎工事が始まるとともに木材の加工準備をスタートします。
来月の上棟に向けてプレカット打合せを行いました。

平面的に凹凸のあるプランのため図面はかえって難解です。
立体的な確認が必要なところは外観模型を見ながら打合せしました。

図面承認後、加工スタートです!

橋爪@PDO

23.04.20

基礎工事 ー鉄筋組みー



石との格闘も終わり、現場では鉄筋を組んでいます。



今年の八ヶ岳は春の訪れも早く、周辺では芽吹きが始まり、新緑がとてもきれいです。
この後、鉄筋が組み上がると配筋検査を受けて、ベースコンクリートの打設へと進めて行きます。

細田@PDO

23.04.07

基礎着工 ―石との格闘―


「石しか出てきません!」

基礎屋からの電話は大げさではありませんでした。
地表に見えていたのは氷山の一角で、地面からゴロゴロと姿を現しました。
予想はしていたものの、その迫力に圧倒されます。


今回は通常よりも大型の重機を手配しました。
3日間の格闘の末、何とか予定していた掘削を終えることができました。
整地された地面を見るとまるで苦労がなかったように清々しています。

この後、基礎の鉄筋を組んでいきます。

橋爪@PDO

23.03.29

地鎮祭 ―山桜を眺めながら―


桜の見頃と地鎮祭のタイミングが見事に重なりました。
川のせせらぎやウグイスの声が聞こえ、
神主の心地良い祝詞が森の中に響き渡ります。

この日は一粒万倍日で何かを始めるのに良いとされる日です。
わずかな行動が万倍にもなって返ってくるとも言われます。

厳かな雰囲気の中、思い出深い地鎮祭になりました。

橋爪@PDO

23.01.25

北窓の景色 ―インテリアパース―


シンボル的存在である大きな桜の木。
リビングから楽しめるように吹き抜けと高窓を計画しました。

「北庭の家」の所以はこの景色にありますが、
メインの窓が北向きになるためサッシの高断熱化は必須です。

温かさや冷えの原因には多くの要因があります。
地域差、方位、日当たり、内部空間の大小など様々です。
過去の経験や肌感覚もフル活用しながら最良の断熱仕様を検討します。

橋爪@PDO

22.11.13

敷地整備 ーととのえるー



家づくりのプロセスは様々です。敷地の特性がそれぞれにあり、建主の個性も違います。
北庭の家ではキャンプ場に隣接しているという環境、着工まで時間があるということもあり、大きな方針が決まった後に敷地の整備に入りました。



とても広い敷地ですが笹が繁茂しており、人の侵入を拒むような土地でした。
ゾーニング計画に基づき、まずは重機を入れて天地返しを行い、笹の撤去。ボコボコしていた敷地は一部を削り平に均して、枯れた木の剪定や片付けをして整えました。(2022.9.14.記事)



広々と明るい敷地になり、庭の活かし方やキャンプ場からの目隠しなどもよりリアルにイメージができるようになりました。
第2弾ではポットの苗の植え込み、目隠し用の樹木の植栽を予定しています。

細田@PDO

22.05.13

プレゼンテーション ―建物配置と採光―


オーナーと敷地を歩き、桜を眺めるポイントが決まりました。
設計のセオリーでは建物は北側に寄せて南の陽を取り込みますが、
今回は桜との距離やキャンプ場との関係からその型がはまりません。
庭は北側に望むことになります。

北側の庭と聞くと暗いイメージがありますが、それは建物の影になるからです。
今回は十分な引きが取れるので明るい庭を楽しむことが出来ます。

一方で問題となるのは室内の採光です。
北窓は直射日光が入らないので明るさが不足するでしょう。
ハイサイドライトや天窓を取り入れながら、間取りの検討を進めます。

橋爪@PDO

22.04.29

北庭の家


山梨県には日本三大桜の一つ「山高神代桜」があります。
推定樹齢2000年とも言われる日本最古のエドヒガンザクラです。
今回、オーナーが求めた敷地にも一際輝きを放つ桜が自生していました。
9本の幹が寄り添うようにして見事な樹形を成しています。


この桜をどこから楽しむか、4000㎡もある敷地をオーナーと歩きながら理想的な場所を探しました。
枝ぶりで直径20mはあるので近すぎても全体が見えません。
また、隣地がキャンプ場なので視線の交錯は避けたいところです。
いつもに増して俯瞰して考える必要がありそうです。

橋爪@PDO