壁画の家

壁画の家

設計:橋爪賢一

24.01.15

遊歩道の様に ―枕木アプローチ―



カフェ営業の許可が下り、テイクアウトコーヒー店の準備を進めています。
散歩の休憩スペースとしても使って欲しいというオーナーの想いから、
枕木で足元を整えベンチを置くコーナーを設けます。


オーナーの入れたコーヒーをいただきながら、
ゆっくりと壁画鑑賞できる場が間もなく完成します。

橋爪@PDO

23.11.09

ランドスケープデザイン


建物の引き渡しから3ヶ月が経ちました。
カフェのオープン準備もありオーナーの関心は庭へと向かっています。

植栽提案は単に樹木を植えれば良いということではありません。
敷地の特徴を捉え、目的や機能をどのように満たしていくのか、
感性も大きく影響する部分です。

予算感含め共有しながら方向性を固めていきます。

橋爪@PDO

23.09.09

壁画完成② ―街並みへ―



内壁に続き、外の壁画も完成しました。
景観への配慮から色数を抑えての着彩となっています。

制作中は散歩で通る人たちからも注目を浴びていました。
近くでレストランを営んでいる方から店内の壁に描いてほしいと話もあった様です。



遠くから眺めても楽しめますが、近くで見ると様々な気付きがあります。
時間をかけてゆっくりと過ごせるよう、枕木で休憩スペースも作る予定です。
オーナーが開くコーヒー店と壁画鑑賞は相性抜群です。

橋爪@PDO

23.08.31

壁画完成① ―楽しみを共有―



室内の壁画が完成しました。
下絵からは想像出来ない程にカラフルで豊かな世界観です。
軽井沢を表現した自然や生き物たちが生き生きと描かれています。


現在は外壁の壁画制作へと移っています。
こちらは景観にも配慮して茶色ベースの描写となります。
手前の白いラインはシラカバの幹の部分です。
モルタルの外壁がキャンバスとなり見事に馴染んでいます。


壁画の家はテイクアウト専門のコーヒーショップとしてこの秋オープンします。
ベンチを置いて壁画を眺められるスペースも作る予定です。
ガーデナーとも打合せを行い、多くの人と楽しみを共有しながら進めています。

橋爪@PDO

23.08.23

アクセントウォールとして



アクセントウォールとしてタイルや石、カラフルなクロスなど使ってきましたが、
壁画は今回初めてです。

少しずつ出来上がっていく様子を見るのも楽しみですが、
世界に2つとないアートを得られる特別感があります。

カワセミ以外にもテンや鹿といった動物が描かれていました。
構図は大胆ですが、描写はとても繊細です。

完成がまた楽しみになりました。

橋爪@PDO

23.08.22

壁画制作はじまる


壁画アーティストの江龍(こうりゅう)さんが現場入りしました。
軽井沢の自然や生き物などをモチーフに、
外壁と内壁にそれぞれ自由に描いていただきます。

オーナーから下絵が進んでいると連絡があり、写真も添えられていました。
水辺の場面でしょうか、カワセミが羽を広げた様子が描かれています。

制作の様子はライブペイントで発信していくとのことです。
興味のある方はオーナーにお繋ぎしますので橋爪までお問合せ下さい。

・内壁:8/26(土)10:00~18:00
・外壁:8/27(日)~9/3(日)頃まで毎日、おおよそ11:00~18:00
(途中昼食休憩あり)

<問合せ先>
PDO建築事務所 橋爪賢一
kh@passivedesign.jp

<江龍さんインスタグラム>
https://www.instagram.com/koryu88/related_profiles/

橋爪@PDO

23.07.22

チェスターフィールド風ベンチシート



ダイニングのベンチシートが完成しました。
イギリスのチェスターフィールドと呼ばれる伝統的なソファをイメージして、
背もたれにボタン留めを施しています。
張地は外壁との繋がりでオリーブ色を採用しました。

落ち着いた色味で空間に馴染みつつ、
ボタン留めが良いアクセントになっています。

橋爪@PDO

23.07.19

竣工写真撮影





お引き渡しの前に写真撮影を行いました。
オーナーのこだわりやセンスが反映され、まとまりある建築になっています。

家のタイトルでもある壁画は
今年の夏にアーティストを呼んで描いてもらう予定です。

お引き渡しはあくまでひと区切り。
庭づくりなどまだまだ楽しみが控えています。

橋爪@PDO

23.07.15

スチームサウナ ー新しいバススタイルー



昨今の人気からPDOでもサウナの導入が増えています。

サウナというとドライサウナをイメージしますが、
今回設置したのはスチームサウナです。


洗面台の下に蒸気を発生させる機械を設置し、
水をヒーターで加熱して蒸気をサウナ室に送ります。
室温が40~50度程度と低い分、湿度を高くして体感温度を上げていきます。

シャワー室も兼用し、日常使いで楽しめるサウナになりました。

橋爪@PDO

23.07.06

異素材の効果




室内の足場が解体され、リビング本来の広がりを感じられるようになりました。
窓からは見える景色は緑一色です。

木造の建物において、ガラスや鉄、タイルといった異素材は空間のアクセントになります。
エントランスのワンポイントとして、また階段の軽やかな演出にアイアンを使いました。
黒のシャープなラインが際立ちながらも全体として調和が取れています。

橋爪@PDO

23.06.26

ロールスクリーン打合せ


来月の引き渡しを前にロールスクリーンの打合せを行いました。

カーテン、ブラインド、プリーツスクリーンなど種類がある中で
ロールスクリーンがおすすめなのは日中の存在感を消すことができるからです。
昼間は外の景色を存分に楽しみ、夜はさっと垂らして空間に溶け込ませるイメージです。

造作ソファの張地も決まりました。
こちらは外壁との関連を持たせてオリーブ色に。
「チェスターフィールド」と呼ばれるボタン留め・鋲飾りがされている革張りソファの雰囲気を出すため背もたれのクッションにボタン締めを施します。

こちらも仕上がりが楽しみです!

橋爪@PDO

23.06.19

足場解体 ―雑木の庭に溶け込む外観―


外部足場が解体されました。
雑木の庭の間から出来たばかりの外観が見え隠れしています。

今回、外壁の杉板にはオリーブ色を混ぜて塗装しています。
深みのある緑は庭木との相性も良く自然な色合いです。


室内は木部の着色と珪藻土クロスの下地処理まで終わりました。
来月の完成に向けて仕上げ工事に入っています。

橋爪@PDO

23.06.08

ヌック ―包まれる安心感―


2階は吹き抜けと繋がるワークスペースです。
その一角に板壁に包まれたヌックを作りました。
仕事の合間にくつろいだり、飾り棚から本を取って読書を楽しんだりと多用途に過ごすことができます。

計画当初、この場所は収納スペースでした。
ヌックのアイディアが出た後、収納を上下に確保しつつ実現に至りました。
畳1帖程ですが、それがかえって包まれる安心感になっています。

リビングとも和室とも違う、居心地の良いパーソナルスペースです。

橋爪@PDO

23.05.30

ギャラリー階段



階段は家の中で唯一上下に移動できる機能を持っています。
視線の変化や空間体験など何か演出を加えることでより魅力的な場になります。

計画当初から絵を飾る場所を要望されていました。
広い踊り場と勾配の緩やかな階段室はまさに最適です。
天窓から落ちる自然光も加わりギャラリーのような階段室になりそうです。

橋爪@PDO

23.05.08

木工事すすむ



GWも明けて現場は工事再開、木工事を進めています。
内部はボードを張り始め、だいぶ空間のイメージができるようになってきました。


外部は外壁の杉板張りを進めています。

細田@PDO

23.04.18

断熱・暖房工事



床下、壁、天井に発泡ウレタンを吹き付け、室内が断熱材で覆われました。
建物の断熱性能はサッシとこの断熱材の性能で決まります。

続けて床暖房工事に入ります。
1階の床に温水パイプを回し、蓄熱層となるモルタルを流します。
モルタルが乾いてからフローリングやタイルを張っていきます。

いずれも最後は隠れてしまう部分ですが、
寒冷地の快適な暮らしを支える工事です。

橋爪@PDO

23.03.26

効果的な天窓



今週末はあいにくの雨模様です。
太陽が出ていない分室内も暗くなりますが、
天窓のある階段室だけは陽だまりの様な明るさです。

天窓は一般的な窓の3倍明るいとされていますが、
今日のような日にはその効果を実感できます。

晴れた日には天窓越しに空や樹木が望めます。
とても効果的な窓です!

橋爪@PDO

23.03.02

上棟打合せ



基礎工事中は家づくりが始まった実感はあるものの、
空間が出来ていないのでまだ漠然とした感覚がありました。
しかし、上棟して室内に入ると一気にリアルなものとして感じることが出来ます。

オーナーには今日のために住設機器や仕上げ材関連のショールームを回っていただきました。
タイルはいくつも楽しみなものを選んでいただき、
部屋ごとテーマを決めて組み合わせなど検討しました。

橋爪@PDO

23.02.20

祝・上棟!




基礎工事中は暖気養生しながら過ごしました。
電気ヒーターの甲斐あって基礎内は良く乾燥しています。
無事、大工へバトンタッチです。

建て方では大勢の職人が集まりお祭りの様に賑やかになります。
棟梁の指示の下、方々で声が上がり木槌の音が響き渡ります。

昔は棟上げのお祝いに餅まきの風習がありましたが、
木の香りとともに建物の姿が現れるとやはり晴れやかな気持ちになります。

祝・上棟です!

橋爪@PDO

22.12.27

年末年始養生


今月の積雪は多くもなく少なくもなく例年通りでした。

基礎にとって雪は悪い事ばかりではありません。
かまくらの様に覆われることで断熱効果による養生が期待できます。

ただ、外気にさらされた状態が続くと「凍み上がり(しみあがり)」と呼ばれる
地中の水分が凍結して基礎が持ち上がってしまう恐れがあります。


基礎の養生には様々な方法がありますが、
今回は電気ヒーターを3台設置し、ムシロとブルーシートで全体を覆います。
昔は練炭を使っていたそうですが、やはり電気の方が安心です。

しっかり養生をして年明けの工事再開に備えます。

橋爪@PDO

22.12.19

コンクリート打設


軽井沢は建設ラッシュの影響から生コン工場が常にフル稼働の状況です。
予約を入れて1ヶ月待ちということもあり、事前の工程管理が重要になっています。

今回が2回のコンクリート打ちです。
基礎屋さんの段取りもあってここまで順調に進んでいます。

橋爪@PDO

22.11.24

自然地形に馴染ませる


一見、平坦地のように見える敷地ですが、
計測器で測ると建物の端から端で約40cmの高低差がありました。
重機で地面を掘る前にまずは設計GLと呼ばれる高さの基準点を決定します。

考慮すべきは凍結深度や地耐力、実際の使い易さです。
数値を伝えると基礎屋さんが手際良く糸を張り基礎の仕上がり高さを見せてくれました。

事前確認が無事終わり、いよいよ工事スタートです。

橋爪@PDO

22.11.08

土地のお清め



紅葉の深まる軽井沢でご夫妻にお越しいただき、土地のお清めを行いました。お神酒、洗い米、塩を用意し、関係者で工事の安全と素晴らしい建物の完成を祈願して建物の四隅をまわりました。

その後、場所を移して工事契約。一部樹木の伐採からはじめます。

細田@PDO

22.08.11

見積り図面読み合わせ


軽井沢の夏はおおいに賑わっています。
ハイシーズンで混み合う中、オーナーに敷地までお越しいただきました。

建物の形に縄を張り、外観模型と照らし合わせながら配置確認を行います。
車路や建物にかかる樹木は伐採となりますが、
樹形の美しい紅葉は枯れてしまうことも了解の上移植も検討します。



外部、内部に使うマテリアルをご確認いただきながら、
見積り内容の確認を行いました。
現段階で決まっていないものはPDOがおすすめする素材を暫定的に選んでおきます。

1ヶ月程かけて見積りをし、
年内上棟を目指して進めていきます。

橋爪@PDO

22.07.16

森に開くリビング ―インテリアパース―



東京のご自宅は木材とコンクリートの調和が取れた都会的な建築です。
ただ、周辺環境の影響からリビングに自然光が入るのは午前中の限られた時間のみ。
軽井沢に建てる家は明るくしたいというのが当初からの要望でした。

敷地には大小様々な樹木が育っています。
吹き抜けのあるリビングには木漏れ日と共に豊かな光が差し込むことでしょう。
仕上げ材料の素材感にもこだわりながら、
壁画やアートも楽しめる空間になりそうです。

橋爪@PDO

22.05.15

基本設計 ―しっくりくるまで―


プレゼンテーションで初めて建築の姿を提案しました。
漠然としていたものがひとつの形になった瞬間です。
オーナーも具体的にイメージするために何度も敷地を訪ねました。

まずは間取りの確定が最優先ですが、
理解を深めたところで気が付いたのは、初回提案の「への字形」ではない方が良いということ。
部屋の配置など気が付いた点をどんどんお伝えいただき、
しっくりくるまでプラン検討を繰り返しました。

そしてついに見えた納得の姿。
対話の成果です!

橋爪@PDO

22.04.06

プレゼンテーション ―既存樹に沿って―


敷地の既存樹や足元に広がる野草はオーナーにとって大切な財産です。
特に大樹となればシンボルツリーとして計画の主役になり得えます。
土地の特性を活かしつつオーナーからいただいた要望をプランに落とし込みました。

初回提案は既存樹を活かしたへの字プランです。
建物のまわりは大小様々な樹木が自生していますが、
室内のどの部屋にいてもしっかりと自然光が差し込む計画です。

手描き図面の良い所は考えを固めすぎないことにあります。
スケッチで暮らしのイメージを描きつつ、新たな気付きを反映させていきます。

橋爪@PDO

22.03.23

壁画の家


東京から軽井沢へ移住の計画です。
オーナーの現在の住まいは都内のコーポラティブハウス。
その前もフルリフォームを経験されるなど、家作りのプロセスを熟知されています。

収納に関して「多ければいいというわけではない」という考えを聞いた時は流石だと思いました。
必要な量を把握することが大切で、スペースが多いとかえって物が増えてしまう。
そのことを経験として知っているからこその要望でした。
現在の住まいは物が厳選され、収納もできるだけ造り付けにされています。

エントランスに隣接してホールを作りゲストをもてなす空間にしたい。
壁には絵を飾ったり知人の壁画アーティストを呼んで軽井沢の花鳥風月をテーマに描いてもらう予定です。

浴室にはバスタブを置かずスチームサウナでシャワーとベンチのみ。
様々な暮らしを経てたどり着いた、オーナーの考える理想の家です。

橋爪@PDO