折り舟の家

折り舟の家

設計:橋爪賢一

23.02.11

ファミリークローゼット


オーナーとの打合せの中から「ファミリークローゼット」を採用しました。
家族の衣類などを一ヶ所にまとめて収納し、家事動線を合理的にする考え方です。
広さも5帖確保し、洗面や廊下と繋がる回遊プランにしました。

他にも書庫やパントリーといった収納も大人子供関係なくまとめ、
居住スペースをすっきりさせています。

オーナーの暮らしに対する考えが間取りに反映されています。

橋爪@PDO

23.02.02

竣工写真撮影




写真撮影は朝から夜まで、光の移り変わりを追いかけるように行います。

LDKは建物の中心に位置するため、東西南北様々な方向から光が入ります。
写真家の松村さんも「この光、好きだなぁ」と言いながらカメラを構え、
時間帯によって全く違う表情を見せる空間に気付きをもらいながら、
あっという間に過ぎた1日でした。

橋爪@PDO

22.12.09

完成確認・火入れ式


半年程の工事期間を終え、ついに完成の時を迎えました。
お引き渡しの前に仕上がり状況をご確認いただきます。

薪ストーブは 慣らし焚きを兼ねて取り扱い説明も行いました。
HETAのノルンは鋼板製で暖まりやすく、
薪を入れる炉とは別にオーブンが付いています。



今日の住まいには欠かせなくなったワークスペースも備えています。
新しい暮らしをイメージしながらの完成確認となりました。

橋爪@PDO

22.12.02

手摺のデザイン



工事は照明器具や住設機器の取り付けが進み、まもなく完成を迎えます。
大工は外に出てウッドデッキの施工を行いました。

傾斜地のため床の高さは人の背丈程あります。
落下防止に手摺の高さは90cm程必要ですが、
家の中からの眺望を遮らないデザインにしたいところです。
そこで人の手が触れる横材と縦材に木を使い、他は直径3mmのワイヤーを通しました。
遠目に見るとワイヤー部分はまるで存在感がありません。

他にも全てアイアンで作りシャープに見せる方法もあります。
全体のバランスやどう見せたいかということから決めていきます。

橋爪@PDO

22.11.16

ロールスクリーン打合せ


珪藻土クロスが貼り終わり生活空間がイメージできるようになりました。
来月の竣工を前にロールスクリーンの打合せです。

開口部のアルミサッシは景色を最大限取り込むために縁が細く、
開閉式の窓であってもはめ殺しの様に見えるデザインです。
そんなすっきりとした窓まわりにおすすめなのがロールスクリーンです。

部屋ごとに機能や色柄、内装との組み合わせを検討しました。
取り付けはクリーニング後、お引き渡しの直前になります。

橋爪@PDO

22.11.06

こだわりのワークスペース


軽井沢は紅葉の見頃を迎えています。
アプローチから見える景色もまた絵に描いた様に彩り豊かです。



現場はタイル工事が始まりいよいよ仕上げ段階に入りました。
ワークスペースの床は600×1200の大判タイルです。
コーナー窓に面したカウンターは用途別に350、600、800と3種類の奥行があり、それぞれを曲線で繋いでいます。
また、スタンディングデスクを置くことも想定して壁一面を有孔ボードで仕上げました。

オーナーのご自宅も拝見しながら、使いやすさを追求したワークスペースです。

橋爪@PDO

22.10.12

木工事終盤


外壁の塗装が終わりました。
ウォールナットにグレーを混ぜたオリジナル色が緑に溶け込み、
落ち着いた表情を見せています。



室内はフローリングと天井の羽目板が仕上がり、
壁の石膏ボードを張り進めています。
どの窓からも見える景色が素晴らしく、
室内は自然光に包まれています。

木工事完了まであと少しです!

橋爪@PDO

22.09.19

木工事再開 ―板張りの表情―



夏の工事自粛期間が明け、外壁の杉板から張り始めました。
外観はシンプルに杉板とガルバリウム鋼板の組み合わせです。
板と板との継ぎ目には棒状の桟木(建築用語で押し縁と言います)で凹凸を出していきます。
最後にキシラデコールで茶色く塗装をして完成です。


室内では断熱材の吹き付けが終わり、
壁や天井に湿気が入らない様、防湿フィルムを貼っています。

橋爪@PDO

22.07.20

ご家族でお祝い ―上棟式―


東京にお住いのオーナーに工事の進捗を写真報告しています。
基礎工事の後半から上棟までは変化が大きく、
実物を見るのを楽しみにされていたご家族でしたが、
ついにその日がやってきました。
思い描いていた空間に身を置いた時の喜びは他に変え難いものがあります。

ご家族で上棟をお祝いし、
引き続き工事の安全第一、無事の完成を祈念しました。

この後、床暖房工事まで進めて軽井沢の工事自粛期間を迎えます。

橋爪@PDO

22.06.23

祝!上棟



基礎工事後半から上棟までは工事の中で最も変化の激しい期間です。
基礎が完成して間髪入れずに大工工事が始まります。

現場は応援含め10人の大工が入りました。
スキップフロアの複雑な建物ですが、棟梁の指示のもとスムーズに作業は進みました。
梅雨の晴れ間に、無事上棟です!

まずは屋根をまとめ、その後は少しペースを落として丁寧に作っていきます。

橋爪@PDO

22.06.14

段基礎の全景 ―脱型~埋め戻し―



梅雨入り後の基礎工事はいつにも増して天気が気になります。
ここまで2度のコンクリート打ちを終え、
建物の構造体となる部分まで出来上がりました。

掘り起こしていた土を元に戻した後、
床下の防湿コンクリートなど細部の仕上げにかかります。

基礎完成まであと少しです!

橋爪@PDO

22.05.23

コンクリート打設 ―ベースコンクリート―


基礎の鉄筋が出来上がり、1回目のコンクリート打ちを行いました。
まずはベースコンクリートと呼ばれる基礎の土台部分です。
建物の荷重を地面に伝える重要な役割を持っています。

次回は基礎の垂直部分、最後に土間などの水平部分を仕上げていきます。

橋爪@PDO

22.04.21

基礎工事 ―段基礎―


自然地形において水平な土地はほとんどありません。
高低差をどう読み解き、計画に盛り込むかは設計次第です。

敷地は全体に南西方向へ傾斜しています。
建物は平屋ですが出来るだけ地面を感じられるようにスキップフロアになっています。
そのため基礎もまた傾斜に沿わせた段基礎です。
難易度の高い工事ですが、さすが軽井沢の仕事に慣れた基礎屋さんです。
ここまで難なく進めてくれています。

橋爪@PDO

22.04.13

水盛り遣り方 



現場では伐採工事が完了し、基礎工事着手に先立って基準となる高さを決め、建物の正確な位置出しを行なっています。いよいよ建築工事がはじまります。

細田@PDO

22.03.25

伐採立ち合い ―幼少の記憶―


「木を切るところを見てみたい!」

そんな男の子の一言から今回の現場視察が実現しました。
敷地は前日の雪で冬景色に逆戻り。しかし子供にとってはうれしいサプライズです。

1本だけ木を倒す瞬間に立ち会っていただきました。
チェーンソーで木の根元をカットした後、ミシミシと音を立てて傾き、
最後ズドンと倒れる瞬間まで、じっと観察するように見ていたのが印象的でした。

家づくりのプロセスを楽しんでいるオーナーご家族。
次回は基礎工事の様子をご覧いただきます。

橋爪@PDO

22.03.12

土地のお清め ―着工前打合せ―


3月に入り春らしい陽気を感じられるようになってきました。
敷地に積もっていた雪もほとんど解けています。

来月からの工事を前にご家族で土地のお清めを行いました。
工事の安全と、良い家が出来ますようにとお願いをしながら、
建物の角を地酒、米、塩で清めます。

このタイミングで屋根とサッシの色を決めていただきました。
色決めは机上やショールームではなく、敷地で選ぶことがポイントです。
そこで感じた印象が最も実際に出来た時の色に近いからです。

無事どちらの色も決まりました。
いよいよ工事着工です!

橋爪@PDO

21.12.21

建物の顔 ―外観模型―


ここ2~3年、暖冬で積雪がほとんどありませんでしたが、
今年は寒さも厳しく冬らしい冬を迎えております。

春着工に向けて少しずつ計画の解像度を高めていく段階になりました。
外観模型を作成し、手に取りながら様々な角度からご覧いただきます。
敷地が傾斜しているので建物を見上げるようにアプローチしていきますが、
高さを抑えた屋根と外壁の木の表情が優しく迎え入れてくれそうです。

年明け、工事金額をまとめて職人の段取りに移っていきます。

橋爪@PDO

21.10.19

基礎の設計 ―地盤調査―


この時期らしく朝晩の寒暖差が大きくなってきました。
今年は紅葉の進みが鈍かったのですが、ここから一気に色付いていくことでしょう。

基本計画がまとまり、コストを算出するため構造検討を進めています。
基礎については地盤の状況に応じて工法が変わるため、
土質や地盤の強度を調べる必要があります。

建物の四隅と中央部の計5ヶ所調査を行いました。
来春の工事着工に向けて詳細を詰めていきます。

橋爪@PDO

21.09.04

空間検討 ―インテリアパース―



スケッチレベルで間取りの方針が固まりました。
空間としてどう見えるのか、インテリアパースを起こして確認です。

敷地の高低差に合わせたスキップフロアは下段がLDK、上段が家族のライブラリースペースになります。
階段は幅と奥行きにゆとりをもたせることで、ベンチとしても使えます。
壁面の本棚から本を手に取りそのまま腰かけて読書をしたり、リビングの一部として使うこともできる設えです。

屋根の形は天井の形に直結します。また、窓の取り方にも影響します。
平面図と行き来しながら、多方面での検討を進めます。

橋爪@PDO

21.08.04

敷地再訪 ―LDKからの眺め―


基本設計は着地点が見えるまで手を動かしながら考えます。
漠然とした要望も含めて検討・図面化し、徐々にプランの解像度を高めていくイメージです。

軽井沢の工事自粛期間を前に、お隣りが上棟していました。
LDKから見える景色がどう変わるか気になっていましたが、
樹木の間から抜けるメインビューは確保されたままです。

オーナーと情報共通しながら、引き続き検討を進めます。

橋爪@PDO

21.07.20

基本設計 ―無意識を形に―


設計は何もないところから、ゼロからのスタートです。
敷地条件は様々で、オーナーの住まい方も人それぞれ。
プランもあらかじめ正解が用意されているわけではありません。
しかし、そこが楽しいところでもあります。

ラフなプランでやり取りを繰り返し、漠然としていたものが少しずつ形になってきました。
間取り図の中で生活がシミュレーション出来れば、検討はかなり進んだものと言えます。

方向性が固まれば、次は外観模型やインテリアパースによる検討です。

橋爪@PDO

21.07.10

プレゼンテーション ―ゾーニング計画―


「軽井沢でどんな暮らしをしていきたいか」

家づくりは家族にとって将来の話をする良い機会ですが、
具体的に描けるのは5年からせいぜい10年先でしょうか。
子育て世代のオーナーとしてはプランに汎用性を持たせておきたいところです。

まずは各部屋の配置や繋がりを見るゾーニング計画から始めました。
敷地の傾斜に沿って建物を配置する中で、大小3つの庭が生まれます。
折り紙の「だまし舟」のように、建物の表情も庭それぞれに変わることでしょう。

人の動き、庭との関係、将来のことなど想像しながら検討を進めていきます。

橋爪@PDO

21.06.25

ささ舟の家 ―はじめの一歩―


東京から軽井沢へ移住の計画です。
土地探しの段階からお問い合わせいただきました。

軽井沢に遊びに来ることはあっても、住むのはもちろん初めてです。
どんな土地を選んで良いのか、また選んではいけないのか、判断が難しいところです。
3ヶ所程候補地を絞っていただき、私たちの視点で所感をお伝えしました。

敷地が決まり、設計依頼をいただいたところで植生調査を行いました。
エリアの特徴を知り、敷地の特性について理解を深めながら、
ここでどんな暮らしをしていきたいか、対話を重ねていきます。

橋爪@PDO