SEIKOと跳ね馬のために

SEIKOと跳ね馬のために

設計:加藤実

20.06.12

造作キッチン ーカラーコディネートー

打ち合わせを重ねて完成間近のキッチン。白を基調にした清潔感のあるキッチンです。
背面のタイル、照明器具のアイアンブラケット、黒のドアが空間を引き締めています。


私と加藤はレンジフードの円筒形部分にビビットなオレンジ色の提案を考えていましたが、予定されている家具の色を考えると白が正解だったようです。色を使いすぎない、時に控えめにすることで、意図したものを引き立たせることができるのです。

細田@PDO

20.05.04

透かしレンガ積み



レンガを間を空けて積んでいく透かし積みという積み方。質量のあるレンガですが間を開けることで少し軽やかになります。また裏側に照明を仕込むことで光が漏れて空間の演出ができます。1日頑張って4〜5段、地道な作業が続きます。


細田@PDO

20.04.23

ガラス収まる ーインターフェイスのデザインー



愛車が置かれる空間とオーディオルームとの境目。ガラスが収まりました。
音楽を聴きながら好きな車を眺める、そんな贅沢な空間が誕生します。
そして大事なもう一つの建築コンセプトの実現。造作キッチンや眺めの素晴らしい浴室など。
これから佳境を迎えていきます。

細田@PDO

20.04.06

ロックフェイス ーオーディオルームのアクセントウォールー


岩肌の荒々しさと微妙に異なる色の美しさが特徴の素材。
オーディオルームの壁で石張りの工事がはじまっています。


大きな開口部から光が入ると陰影をつくり、空間に深みが出てきます。音の反響を和らげてくれる効果も期待しています。


細田@PDO

20.02.13

石屋根葺き ー石巻の屋根師ー


石巻からやってきてくれた熊谷産業の職人たち。名刺には「屋根師」とある。
東京駅の大改修の時にも関わった技術者です。



今回の石は粘板岩(天然スレート)。とても薄く剥がれることや耐候性にも優れていて屋根材としても昔から利用されています。均一ではない本物が醸し出す質感がなんとも言えない風格をつくり出しています。

細田@PDO

20.01.06

ヘリンボーン ー基準が大事ー


チーク材のヘリンボーン。僅かな狂いが端に行くと大きなズレになります。基準を決めて一枚一枚丁寧な作業を根気よく繰り返し張っていきます。


無事に張り終わり一安心。近藤大工、思わず笑みがこぼれます。
細田@PDO

19.12.14

現場視察 ー素材と色ー


天候も安定し現場も順調に進んでいます。サッシが入り窓枠もできあがっています。外壁には数種類の素材が使われます。子供室となる2階部分の外壁のガルバリウム色。ブラックの予定でしたがグレートーンにしてはどうかとの提案。2階を強調させすぎすに風景に馴染ませる考えです。決定はもう少し先に。さて結論は・・・

細田@PDO

19.11.22

ハイサイドライトとトップライト ー窓の役割ー


2階にある天井の高い子供室。お姉ちゃんと弟くんでこのスペースを分けます。
東側にはそれぞれ出窓、西側の吹き抜けを介してハイサイドライトからは緑が美しい隣家のコナラの大木が望めます。電動開閉で夏の熱気を排出したりと役割があります。トップライトは1階の廊下と子供室ののためのもの。通常の窓の3倍とも言われる天空の明るさを取りいれます。
細田@PDO

19.10.05

祝・上棟! ー同じ風景を眺めながらー



心配していた天候も良い方にかわり建て方初日に無事に上棟しました。その後も数日安定した天候が続き屋根をかけるところまで完了です。

家づくりは家族にとっての一大事業。
時に立ち止まって大切な人と同じ風景を眺めてみてはいかがですか。


細田@PDO

19.09.30

建て方初日 ー牧草地と対峙する壮観な妻面ー



近藤大工、原田大工ほか4名の総勢6名の息のあったチームで今朝から建て方がはじまっています。大空間を取るために今回は集成材とタツミの金物などを使った木骨造。柱と梁は専用の金物で剛接合になります。南側の妻面からは季節を通して牧草地の風景が楽しめるプランです。

細田@PDO

19.09.28

現場視察 ー土台敷きー

青空のもと、来週の建て方に向けて土台敷きがはじまっています。

SEIKOさん、本日はひとりで現場視察。
上棟を心待ちにしながら大工衆に労いの言葉をかけていただきました。
細田@PDO

19.08.17

設計打合せ ー緑のうずまきスタジオでー


ご主人の夏休みもあと僅か。ご夫妻で現場視察も兼ねて八ヶ岳南麓のうずまきスタジオに来ていただきました。山梨の盆地にある家では連日エアコンがフル稼働ですが、標高1,000メートルを超えるスタジオは樹木と野草に囲まれた別天地です。

グリーンインフラストラクチャという言葉がありますが、まさしくこのスタジオはグリーンインフラの恩恵を受けています。適切なデザインは太陽光・大気・水・土の4つの要素を調整してくれます。

さて先日の新潟見附市のプレカット工場での打ち合わせも終え構造材搬入の日程も見えてきました。建て方の予定を組み、上棟式や大工さんとの会食の日取りについても打ち合わせしました。
細田@PDO

19.08.12

基礎工事完了 ーその先を共にみるー

駐車スペースの土間コンクリート打設も終わり基礎工事が完了しました。このスペースはフロントヤードとの連続性をもたせて立方体のピンコロ石で仕上げます。
建物が建った後のランドスケープをイメージしながら次の工程や求められる機能性などを現場で説明します。先に行き過ぎることなくオーナーにスピードを合わせること、さりげなくリードすること。PDOが大事にしていることです。

細田@PDO

19.07.26

コンクリート打設 -八ヶ岳の青空のもとで-



少し前の現場の様子です。梅雨の晴れ間に打設も終わり基礎工事は終盤にさしかかっています。休みにはご夫妻で現地視察に来ていただいています。8月にはプレカットの打合せを行い建て方に向けて現場では準備を進めていきます。

こんな青空が待ち通しいですね。梅雨明けまでもう少し。気持ちを合わせて進めて行きましょう!

細田@PDO

It is the scene of the construction site a little while ago. The foundation work was finished during the rainy season. On a holiday, the couple came to inspect the site. In August, a pre-cut meeting will be held, and preparations will be made at the site for construction.

I can't wait in this blue sky. The rainy season is almost over. Let's move forward together!

19.06.14

現場視察 - ここが跳ね出しバルコニー –



現場は基礎や型枠の墨出し、型枠・鉄筋を組むための受台となる捨てコンクリートが打設されています。先行して鉄筋が組まれているのは牧草地側へ跳ね出しているRCのバルコニー部です。

家づくりのプロセスに何を見ているか、住まい手のご家族が見ていることがその後の暮らしや家への愛着に繋がっていくのだと思います。

細田@PDO

The site is filled with concrete that forms the foundation formwork and reinforcement. It is the balcony part of the pasture side that rebar is made in advance.

What a resident's family sees in the process of making a home will lead to their later life and attachment to the home.

19.05.22

基礎工事着手


建主夫妻が首を長〜くして待っていた工事着手。大型連休明けには確認申請許可もおり施工チームも決定。今週から基礎工事に着手しています。コンマ04の大きなユンボーが到着です。


設計GLの確認をしてまず表土を剥がすところからはじめ、本日は床掘りしながら大型ダンプで残土の搬出をしています。


梅雨入りを睨みながら工事の安全にも十分配慮して7〜8ヶ月に及ぶ大きなプロジェクトを進めていきます。

細田@PDO

The construction that the owner couple were looking forward to has started. The application was approved after GW, and the construction team was also decided. We have started foundation work this week. A large Yunbo of comma 04 has arrived.

After confirming the design, we first remove the surface soil and dig out the remaining soil with a large dump while digging.

In consideration of the rainy season and the safety of construction, we will proceed with a large project that spans 7 to 8 months.

19.03.08

地鎮の儀 ー跳ね馬の引き綱を握りながらー


工事の安全とその後の生活の安泰をお願いして、氏神様、土地の神様、屋根の神様に許しをえます。
「えい、えい、えーい!」加藤の力強い声が敷地に響き渡り工事着手に向けていよいよ動き始めます。
細田@PDO

We pray to God of the land, God of the roof, asking for safety of construction and stability of life.
"Yeah, yeah, yeah!" Mr.Kato's powerful voice echoes across the premises and begins to move towards the start of construction.

19.02.01

ショールーム巡り ー空気感をつくりだす素材と家具ー



建主ご夫妻と設計打合せも兼ねてショールームを巡りました。インテリアの方向性を決める600角の床タイルとリビング西面の壁に貼る石です。サンプルを実際に確認して迷うことなく決定です。


ソファはフリッツ・ハンセンのルネ。すでに選んでいる生地(ユーカリ)も確認です。基本設計の方針も固まり工事契約に向けて図面を進めていきます。


細田@PDO

I also visited the showroom with the owner couple, also as a design meeting. It is 600 stone corner floor tile which decides the direction of the interior and stone stuck on the wall of the living West side. They actually confirmed the sample and decided without hesitation.

The sofa is Fritz Hansen's Rene. It is also confirmed the cloth already selected. The basic design policy will also be decided and we will continue the drawing for construction contract.

19.01.12

基本設計 ーコンセプト確認ー 


お正月休みに計画案をじっくりご夫妻で検討いただきました。家具のショールームにも足を運ばれソファやリスニングルーム用のチェアなど何点か購入されたとのこと。少し気が早い気もしますがそこに置かれる家具が決まり暮らしのイメージが共有できることで設計もスムーズに進みます。


暮らしの重心となる家具デザインや色からインテリア空間のディテールも検討していきます。設計方針のすり合わせもできこれから基本設計を進め、次回は東京でのショールーム巡りとなります。

細田@PDO

The owner couple reviewed the plan draftly for New Year's holidays. They also went to a furniture showroom and bought several such as sofas and listening room chairs. Although I feel a bit early, we can share the image of their lives so we can proceed smoothly.

We will also examine the details of the interior space from the furniture design and color that is the center of their lives. We can also match design policy, we will proceed basic design from now. Next time will be a showroom visit in Tokyo.

19.01.02

プレゼンテーション


何度も足を運び環境を読み込み地勢を身体で受けとめる。対話を重ねて3週間ほどの時間をいただきました。うずまきスタジオでプレゼンテーションです。手描きの基本プランと外観ボリューム模型。
デザイナーの設計意図を伝え、ルールとビジョンを共有していく段階でもあります。

「妻と愛車のために建てる家」

はじめて建主にお会いした時語られた言葉です。プロジェクトはこの言葉から物語が展開していきます。

細田@PDO

We will visit many times, judge the environment, receive the land with the body. We interacted with the owner for three weeks. It is a presentation at Uzumaki studio. Hand-painted basic plan and appearance model.
It is also the stage of communicating the design intent of the designer and sharing rules and vision.

"House built for a wife and a car"

It is a word spoken when we first met the owner. The story develops from this word in the project.

18.12.25

最初のひとコマ ー物語のはじめにー


今朝 夢を見た
草原を駈けぬける牝馬が
一瞬立ち止まってこちらを振り返る
星のネックレスをしていた
再びこんな夢が見られるかもしれない
そんな家を設計してゆこう

加藤@PDO

I had a dream this morning
A mares who leaves the grassland pauses for a moment and looks backwards.
She was wearing a star necklace.
I might be able to see such a dream again.
Let's design such a house