杜船の家

杜船の家

設計:中村大補

18.02.21

浴室の設計

大きく分けて三通りの選択肢があります。

一つはフルユニットバス。
故黒川紀章氏の中銀カプセルタワー(1972年)で示された
カプセル的発想の浴室がユニットバスの発祥と思っています。
疲れを癒す大切な空間がカプセル?
ユニットバスデザインを敬遠する気持ちがあったのは事実です。
ところが最近ではその先入観を払拭する優れたデザイン商品が数多くあります。
また、工期短縮、保温性、簡易に獲得できる耐久性は魅力です。

2つ目はハーフユニットバス
腰から下が一体成型されたユニットです。
メーカーのバリエーションは少ないですがフルユニット型の合理性をもちつつ、
腰から上のデザインの自由度があります。
壁をヒノキ板にしたり、コーナー窓でできたりします。

3つ目は在来型。
すべて自由です。
設計の苦労はありますが唯一無二の浴室ができます。
保温性、耐久性に関し二重三重の配慮が必要です。

「杜船の家」は深い森の中です。
その環境と一体感のある独自の浴室とするため、
在来型を選択しています。
オーナーにイメージを膨らませていただくためにスケッチを描きました。

中村@PDO

18.01.19

建築コスト算出 ー図面読み合わせー



基本設計がまとまり本日はうずまきスタジオで図面の読み合わせです。
3週間ほど時間をいただき建築コストの算出をします。

要望を形にしていくとどれくらいの建築コストがかかるのか?
この段階で詳細コストを出すことでいろいろなことがリアルに見えてきます。

次回は様々なバランスを意識してお金のかけ方の優先順位をご一緒に検討していきます。
ランドスケープの視点に立った伐採計画や造園デザイン、暮らし方にあった温熱環境のデザインは人の温かさを繋いでくれるように私は感じています。

建築と自然が一体となったランドスケープ、太陽の恵みをいただくパッシヴデザイン。
どちらもPDOが大事にしていること。

完成時の姿、子供たちが巣立っていく10数年後の住まいと環境の関係性も視野に入れての対話はまだまだ続きます。

細田@PDO

17.11.15

外観模型―森に浮かぶ船―



森の中に暮らすのは夢としてよくイメージされますが、
現実には陽当たり、風通し、倒木の危険など考えると多くの樹は、
伐採しないわけにはいきません。

敷地は清里の広大な森ですが、ぽっかりと明るい建築地をつくりましょう。
そこに水平線がのびやかに屋根が拡がるフォルムの家。
橋爪フェローが作る模型はいつもとてもシャープな仕上がりです。
森に浮かぶ船のようです。

中村@PDO

17.11.15

何度でも・・・



2度目の基本設計の打合せです。
何度も何度も繰り返し、納得がいくまで建主様と打合せを繰り返します。

それぞれの家族によって、たくさんの暮らし方があります。
スタンダードというのはあるようで、ありません。

暮らし方の中で、これは欲しい、これはいらないと選別し
どんどんと理想の家に近づけます。


ご両親が真剣に打合せの間、待ちくたびれた元気なお子さんは、スタジオを走り回っています(笑)

兼清@PDO

17.10.25

インテリアデザイン ―粘土細工のように―

大陸に故郷をもつご主人とともに帰国した奥様。
そんなご家族のおらかなライフスタイルに思いを馳せながら、
今はインテリアデザインの検討を進めています。
ざっとした3Dパースをスタッフが起こしてくれました。
そこに生活機能と素材のマチエールを粘土細工のように貼り付けていきます。

消しゴムのかすが山となったころ、
どうやらまとまったようです。

中村@PDO

17.09.05

もう一つのプラン


初回案は大変に気に入っていただきました。
求めている広さ、構成など要望通りと奥様。
それでも、ご主人としては予算枠を大きく超えているのでこのまま進められない。
「同じ要件で10坪減らした案を、全く違った方向で考え直してほしい。」
そんなことできるでしょうか。

やればできるものです。
LDKの空間構成を変え、水回りも最小限にしてみました。
収納が減っているのは床下利用で補いましょう。

おおらかさは少しなくなりましたが緻密で無駄のないプランが出来ました。

中村@PDO

17.08.12

おおらかな家―プレゼンテーション1―


ご要望のスケッチをいただきました。
への字に曲がっていてダイニングルームが斜面に張り出しています。
部屋に限らず廊下など動線も広々としています。
家をつくるにあたって思いのたけが込められています。
これほど参考となるものはありません。

PDOの設計ではへの字に曲がった家は確かに多いのですが、
何も私の趣味趣向ということではなく、
オーナーの初期イメージであったり、そうすることが土地の特質にあっていたりします。

やはり感覚としてしみついた大陸系のおおらかさ、家に居ながらにして森の中、
そんな案が出来ました。

中村@PDO

17.07.29

杜船の家


萌木の村のほど近くに谷に面した広い山林を手に入れたご家族から相談がありました。
仕事で中国での生活経験が長かったこともあり発想が大陸的です。
細かく区切って上に重ねる現代日本的(ハウスメーカー的)住宅発想はありません。
その意味で建築家を吟味されたうえでのPDO訪問でした。

広大とは言えどこに建ててもよいということはありません。
この森を彷徨い歩き、あるべき家の在りようをイメージします。
道路から十分な距離があり、東の端部は谷側斜面に張り出す船の舳先のようなダイニング。
大海を渡るゆったりした船のような家がよいな、と思いました。

中村@PDO