「建築家の建てたいものを設計するのではありません。敷地環境が求めるもの、オーナーが求めるもの、それがPDOのコンセプトの元に融合して、私を通してかたちとなるのです」中村がよくオーナーに語る言葉です。
すでにご要望をいろいろお聞きしていましたが、あらためて敷地を訪れました。敷地に立ち、自然からのインスピレーションをもらい、その場でスケッチをしていきます。
この段階でかたちになったものには大事な要素がたくさんつまっているのです。
引渡しから数ヶ月がたった陽だきがたの家を訪ねました。すっかり庭もできあがり、建物の外壁と緑のコントラストがとてもきれいです。
道路側には道ゆく人の目を楽しませてくれる前庭があります。玄関へ続く小径にはチップを敷き詰め、庭からでてきた小石でオーナー自ら縁取りをしています。
工事中の巨石群には難儀しましたが、庭を少し掘ればまだまだ小石はたくさん。庭づくりの素材としていろいろ役に立っているようです。
ガレージへの傾斜のある車路は、悩んだ末に目地を入れたコンクリート舗装としています。味気ないのではと心配されていましたが、少しずつ馴染んできています。
先日の植樹祭にもご夫妻揃って参加いただき、ご自宅用に八ヶ岳の自生種の苗木を数種類購入いただいたようです。四季を通じて樹々の育つ姿を眺めるのも、楽しみの一つですね。